日本一早い会社説明会

本格的な冬の到来とともに、今年も就職活動の季節がやってきました。
僕は、昨年に引き続き、博報堂と博報堂DYメディアパートナーズ合同のリクルーティング広報活動を担当させていただくことになりました。
今年も、People Expert(人のプロフェッショナル)というコンセプトで、昨年以上に社員と学生さんとの対話をお手伝いさせていただこうと思っています。
(昨年の活動記事「博報堂の採用リクルーティング広報の真実」)

番組ロゴ

その第一弾として、先日、企業の採用活動が解禁になった12月1日の午前0時から、日本一早い(はずの)会社説明会として、ネット上のマイナビTVで「ハッピー ゴング トゥー ユー」という生放送番組をオンエアしました。

もう20年ほど前の話になりますが、当時の学生時代の僕にとって就職活動はとてもめんどくさいもので、考えるだけで憂鬱に感じていました。
スーツ着てネクタイ絞めて、アポを取って、不安と緊張の中、アウェイな環境に繰り出さなければいけない。
これから就活を始めるみなさんも、もしかしたら同じ気持ちではないでしょうか。

でも今になって考えてみると、いろんな会社を訪れて、普段会えないさまざまな業種の先輩と話し、他の大学の友達とも出会い、自分の人生について深く考える、とても刺激的で貴重な経験だったと思います。

就職活動はとらえ方次第で、つらくも楽しくもなります。
試験や儀式ととらえるとなんだかつらいものに思えるのですが、お見合いやイベントだととらえれば、結構楽しいものに思えてくるものです。
楽しくなければエネルギーやインスピレーションが湧かないですから、就活も楽しく取り組んだほうがうまくいくと思います。

そこで僕らは、採用活動が解禁される12月1日の0時から、学生さんの就活スタートを思い切り楽しく応援する生放送を企画しました。

深夜0時は非常識な時間だと思われるかもしれませんが、実は学生さんがネットで就活の情報収集をする時間帯です。

特に12月1日は企業のエントリー受付がスタートするタイミングなので、多くの学生さんが自宅でPCに向き合っている時間。
就職活動という長い戦いのゴングが鳴らされるこの瞬間に、就活の情報を提供し、エールを送り、僕らが最初の自己紹介をすることには、きっと意味があるはず。
そう考えました。

「深夜に生放送なんてアリ?」
最初はそう思いましたが、この会社では、不思議とこの手のお祭り企画に人が集まってくるのです。
すぐに学生さんにエールを送りたいという有志が集まって番組スタッフが結成され、社員がプレゼンバトル対決をするという大喜利企画が生まれました。

普段、私たちがどんな仕事をしているのか。
社員たちがどんな学生時代を過ごし、何を考えて入社したのか。
そんな、これから就職活動を始められる皆様にも刺激になりそうな5つのバトルテーマを設定し、視聴者からのネット投票によって勝者を決めていくことにしました。
さらに、リアルタイムに視聴者がコメント投稿できるインタラクティブなしくみです。

撮影風景

題して「祝!就活解禁番組 ハッピー ゴング トゥー ユー」。
司会や出演者から飾り付けや番組ディレクターまで社員がやる手作り番組。
場所も社内の会議室。しかもガチな生放送。
うまくいくのだろうか。
まさに、そんな学園祭のノリでスタートしました。

メディアの方々も取材に来ている中、午前0時。番組スタート。
「5秒前、4、3、2、1。はい拍手!」

対決1
対決2

最初は、クリエイティブ対決。
若手コピーライターと、若手CMプランナーが
「浦島太郎を竜宮城から帰さないための方法、アイディア」
というお題で勝負しました。

2問目は、プレゼン対決。
Media Jumpというベンチャー子会社の共同経営者と博報堂のクリエイティブディレクターが
「宇宙人にネクタイを紹介する」
というプレゼンを競いました。

ドキドキしながら画面横に表示されているコメント欄を見たら、「面白い」「引き込まれる」というポジティブなコメントが続々と。おおお。

対決3
対決4
対決5

3問目、4問目のお題は、
「学生時代に熱中していたことを、仕事に生かしているか対決」。
理系vs体育会、お笑いvsステキガールの対決です。
この時点でアクセスが集中して、リアルタイムコメントのサーバーがしばらく止まりました。

そして5問目の対決テーマは
「20年たって、博報堂に入って本当に良かった!と言えること」。
恥ずかしながら僕と同期入社の石原洋子がしゃべりました。

最後は博報堂生活総合研究所所長の嶋本達嗣から、これから就活を始める学生さんに向けて「未来はどこにあるか」という熱いエールを送りました。

普段プレゼンを生業としているだけあって、みんな本番には強く、なんとかグダグダにならずに予定より10分オーバーの70分で無事番組を終えることができました。

のべ6000人以上の方に視聴していただきました。
投票、コメント投稿を通じてたくさんの学生の方と対話ができたと思います。
見ていただいた学生の皆様、本当にありがとうございます。
下に動画リンクをつけましたので、興味あったけれど見ることができなかった方はこちらでご覧ください。

就職活動とは、知らない世界と出会い、知らない自分に気づいていく旅のようなものだと思います。
知らない国を旅するときに緊張するように、知らない人と話すことは緊張するものです。
でも、番組内で人事の金丸が話していた通り、実は企業側も緊張しているのです。
必ずピンと来る未来を探し当てることができると信じて、就職活動をめいっぱい楽しんでください。
学生の皆様が、充実した就活をスタートできることを心よりお祈りしています。

木村健太郎「やかん沸騰日記」バックナンバー

もっと読む

木村 健太郎(博報堂ケトル共同CEO エグゼクティブクリエイティブディレクター/アカウントプランナー)
木村 健太郎(博報堂ケトル共同CEO エグゼクティブクリエイティブディレクター/アカウントプランナー)

1992年博報堂入社。戦略からクリエイティブ、デジタル、PRまで職種領域を越境したスタイルを確立し、2006年、従来の広告手法やプロセスにとらわれない課題解決を提案、実施するクリエイティブエージェンシー博報堂ケトルを設立。AP(アカウントプランナー)とCD(クリエイティブディレクター)の2足のわらじを履く。

ソニーαNEX“Focus Your Love”、KDDI “android au”などのインテグレートキャンペーンや、ソニーBRAVIA “Color Tokyo”、 “Sony Recycle Project JEANS”、Google“未来へのキオク”といった、デジタルやアウトドアを使ったイノベーティブなキャンペーンを得意とする他、サントリー“伊右衛門”のアカウントプランニング、JUJUのミュージックビデオ“Hello Again”や震災被災地向けの“Dear Japan, from Phuket”などの映像作品制作も手がけている。

受賞歴に、カンヌ、クリオ、ワンショウ、D&AD、ロンドン国際、NYフェス、アドフェスト、SPIKES、ACCなど多数。また、カンヌ、クリオ、アドフェスト、ロンドン国際、NYフェスの各国際広告祭でフィルムやインテグレートからデジタルやアウトドアまで多様な部門の審査員経験を持つ。

コミュニケーションデザイン実践講座ほか宣伝会議講師。

twitter ID: tabinokanata
Facebook: http://www.facebook.com/kimurakentaro
Hakuhodo Kettle: http://www.kettle.co.jp/

木村 健太郎(博報堂ケトル共同CEO エグゼクティブクリエイティブディレクター/アカウントプランナー)

1992年博報堂入社。戦略からクリエイティブ、デジタル、PRまで職種領域を越境したスタイルを確立し、2006年、従来の広告手法やプロセスにとらわれない課題解決を提案、実施するクリエイティブエージェンシー博報堂ケトルを設立。AP(アカウントプランナー)とCD(クリエイティブディレクター)の2足のわらじを履く。

ソニーαNEX“Focus Your Love”、KDDI “android au”などのインテグレートキャンペーンや、ソニーBRAVIA “Color Tokyo”、 “Sony Recycle Project JEANS”、Google“未来へのキオク”といった、デジタルやアウトドアを使ったイノベーティブなキャンペーンを得意とする他、サントリー“伊右衛門”のアカウントプランニング、JUJUのミュージックビデオ“Hello Again”や震災被災地向けの“Dear Japan, from Phuket”などの映像作品制作も手がけている。

受賞歴に、カンヌ、クリオ、ワンショウ、D&AD、ロンドン国際、NYフェス、アドフェスト、SPIKES、ACCなど多数。また、カンヌ、クリオ、アドフェスト、ロンドン国際、NYフェスの各国際広告祭でフィルムやインテグレートからデジタルやアウトドアまで多様な部門の審査員経験を持つ。

コミュニケーションデザイン実践講座ほか宣伝会議講師。

twitter ID: tabinokanata
Facebook: http://www.facebook.com/kimurakentaro
Hakuhodo Kettle: http://www.kettle.co.jp/

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ