平野慎也(アッシュ・ブーム コピーライター/宣伝会議コピーライター養成講座2008年春・上級コース、2011年春 石川・岡本クラス、2012年春 谷山・井村・吉岡・照井クラス修了)
こんにちは、新人コラムの平野慎也です。
前回のコラムでは新人の奮闘ぶりを語るといいつつ、
就職すらできていませんでした。
ご安心ください。今週こそ働きはじめます。
ゆとり世代の就活スタイル。
就職活動を経験し、未経験コピーライターという門の狭さを実感。
でも、2年目はちょっと違う!
未経験には変わりないけれど受賞歴もできたことだし、
どうせならと自分ならではのやり方を考えてみることに。
こうして、Twitterで距離を縮める作戦をとってみました。
検索ワードは「コピーライター 募集」
すると、出てくるものですね。
現在の上司(CD)のツイートを見つけ、
企業名がわからないまま、詳細を聞かせてほしい旨を返信。
ネット上でやり取りを重ねて対面してみました。
実際に会うと、一般的な就職アプローチとの違いが見つかります。
それは「ツイートから人間性を理解してもらえた」こと。
面接特有のやり取りではなく雑談のように話が進み、試験を行うことに。
やってみよう、入社試験。
これから就職活動を始める方が気になること。
「制作会社の入社試験って、どんなことをやるんだろう」
せっかくの機会なので、一例として僕に用意された課題を公開します。
<問1>ビジュアルにあうキャッチコピーを書きなさい(各5本ずつ)
コピーの箇所のみ空欄になったカンプをその場で渡される。
課題は「輸入バイク」「基礎化粧品」「クレジットカード」の3社。
<問2>道案内をしなさい
渋谷駅のモヤイ像前で道に迷ったおばあさんに対して、
代官山町のアッシュ・ブームまで言葉だけで案内するという設定。
<問3>突き出し広告のアイデアを考えなさい
よくランチに行くお店の突き出し広告をシリーズで考える。
簡単なビジュアル+キャッチコピーのセットで。
これらを90分間・検索なしで取り組みました。
ただ、制作物の良し悪しより取り組み方が肝心なんだとか。
ぜひ実際に挑戦して、対策してみてはいかがでしょう。
弟子として働くことに。
試験に合格した僕は、就職留年が決まっていたので
アルバイトとして週5で働きつつ週1で大学に通いました。
CD持永に師事し、書く→チェック→修正の繰り返し。
いわゆる研修などはなく、いきなりの実務。
すると、仕事としての認識の甘さが痛いほどわかるのです。
案件ごとに教えを請いながら、育てていただきました。
2011年に大学を卒業し、アッシュ・ブームに正社員として入社。
プロとして働くという責任を胸に。
目標も、悩みも、次の段階に進んでいくのでした。
来週は「谷山クラスで学ぶ『矢印』」をお送りします。
平野慎也(ひらのしんや)
アッシュ・ブーム コピーライター。1987年生まれ。静岡県浜松市出身。首都大学東京 都市教養学部経営学系を卒業後、2011年から現職。第47回宣伝会議賞 協賛企業賞、第26回・第28回読売広告大賞 協賛社賞を受賞。宣伝会議コピーライター養成講座 2008年春上級コース、2011年専門コース(石川・岡本クラス)、2012年専門コース(谷山・井村・吉岡・照井クラス)修了。
バックナンバー
コピーライター養成講座卒業生が語る ある若手広告人の日常
- 2012年12月 室山加奈子「Webディレクター、コピーを学ぶ」
- 2012年11月 小野勇樹「いちデザイナーが感じる、言葉の大切さ。」
- 2012年10月 貝洲岳洋「(極私的)広告セレンディピティ(1)」
- 2012年9月 林潤一郎「よく考えない。」
- 2012年8月 小林麻衣子「女子力」より「おっさん力」
- 2012年7月 杉山元規「悩める29歳(1)」
- 2012年6月 栗栖周輔「学歴なし、職歴なしで広告業界に入るには」
- 2012年5月 永友鎬載「僕の失敗(1)」
- 2012年4月 大津健一「幸運の女神は最終講義で微笑んだ」
- 2012年3月 大重絵里「考え続けられる人が、輝いている」
- 2012年2月 山川力也「コピー」じゃなくて、「いいコピー」を書くために。
- 2012年1月 安田健一「土俵に上がれない時代は、土俵づくりから。」
『コピーライター養成講座』
講師は一流のコピーライターが直接指導 プロを育てる実践型カリキュラム
いまでも多くの有名クリエイターを輩出している本講座。幾度かの改変を経て、内容を一新。コピーやCMといった、広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。