【宣伝会議賞チャレンジ宣言(4)波乱の2月編】「前回の倍の本数を出したのに、一次通過数は半減してしまった…」赤星薫さん(32歳)

グランプリを目指す16人の挑戦者たちが、応募から結果発表までをつづる「宣伝会議賞チャレンジ宣言!」。2月1日には『宣伝会議』本誌で1次審査通過者が発表されましたが、通過率はわずか1.57%!果たして挑戦者の結果はいかに!? 7人目は現役コピーライターで、前回は協賛企業賞を受賞した赤星薫さんです。赤星さんのプロフィールはこちらから。

漫画なら「がああああああああああん!」というレベルの衝撃…

今回はダメでした。清々しいほどの大惨敗です。前回の倍の本数を出したのに、一次通過数は半減。通過率は平均と同じぐらいという情けなさでした。コピーライターという職業に就いていながらこんな結果では、プロとは言えませんね。淡々と書いているようですが、結果を知った瞬間のショックは、「がっかり」なんていうレベルではなく、漫画なら確実に「がああああああああああん!」という描き文字が入りそうなほどでした。ひそかに自信があったあの課題も、この課題も名前がない。恥ずかしさのあまり、穴を掘ってでも入りたいというか、いっそそのまま、このブログからも消えてしまいたい気持ちになりました…。

「前回よりがんばったから、前回よりいい結果が出せるはず」、そんな甘い考えでいた自分への怒り。知っているお名前をたくさん見かけるなか、自分の名前だけがないという屈辱。応援してくれた人たちに顔向けできない不甲斐なさ。いろんな感情がごちゃまぜになって、いつの間にか本を持つ手が震えていました。なんだこれ。いまの私、そうとうかっこわるい。そしてなにより、人前で欠点を指摘されたときのように体まで熱くなったのは、「実力がない」といういちばん知りたくなかった事実まで、はっきりと見えてしまったからでした。

いまはただ、無性にコピーが書きたい。

akaboshi

この「悔しい」は必ず次へのパワーになるはず

でも長い目で見れば、すぐ調子に乗ってしまう私にとって、今回の惨敗は「いい結果」だったのかもしれません。振り返ってみると、私の転機はいつも、さんざん負けた後にやってきたように思います。就職活動の最終面接で落ちたときも、全力で書いたコピーが全ボツになったときも、罵倒されて会社のトイレで泣いたときも、悔しくて悔しくて、でもだからこそ「ここで終わってたまるもんか」と、もう一度机に向かうことができました。心が折れそうなときモチベーションになったのは、案外負の感情だったように思います。だから今回の結果も、「もっと努力しろ」というコピーの神様の苦言なのだ、と勝手に信じることにしました。ドMなうえにネガティブなんだかポジティブなんだか、もはやよくわかりません。単純に“悔しがり”なだけかもしれません。

私と同じように結果が出せなかった方、きっとたくさんいますよね。そんな方に、この場を借りて一言だけお伝えしたい。あの日の「悔しい」は、必ず次へのパワーになります。とことん後悔したっていい。無理に気持ちを切り替えなくたっていい。むしろ、悔しい気持ちを保ち続けることが大切なのだと私は思います。惨敗したくせに、偉そうなことを書いてすみません。私はまだ、どこがダメだったのかすら見えていないダメっぷりですが、コピーライターでもこの程度の奴がいるんだと笑ってもらえればと思います。さ、言い訳はこれでおしまい。いまはただ、無性にコピーが書きたいです。

挑戦者16人のプロフィールはこちらから。

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