電通や在京4局が共同出資して設立したテレビ事業運営会社「J FOOD & CULTURE TV PTE. LTD.(JFCTV)」は25日、アジア太平洋地域の国々をターゲットとした日本コンテンツ専門のテレビチャンネル「Hello! Japan(ハロー!ジャパン)」を立ち上げ、放送を開始した。
同チャンネルは、現地 CATV「StarHub」の無料チャンネルの一つとして展開するもので、視聴可能世帯は、総世帯数の約50%にあたる57万世帯。番組ジャンルはアニメ、バラエティー、ドラマ、音楽、映画、旅、食、情報、スポーツなど、幅広くカバーする。
JFCTVは「Hello! Japan」の展開を通して、日本コンテンツの市場を拡大、アジア太平洋地域における日本のプレゼンスを向上させることで、日本企業が海外進出をより一層推進するための土壌づくりとしたい考え。国内の複数のメディア企業・コンテンツ企業が連携してコンテンツの総合編成を行い、海外で放送事業を行うのは、日本初の試みだ。
24時間放送の同チャンネルには広告枠を設けており、今後は、番組内容と連動したテレビCMの放映やイベントの開催など、多様な広告・コミュニケーション活動も可能になるとしている。シンガポールを皮切りに、放送エリアを順次拡大し、今後は11の国と地域(シンガポール、インドネシア、フィリピン、香港、マレーシア、タイ、オーストラリア、ベトナム、インド、韓国、台湾)で展開する予定だ。
JFCTVは、電通、日本テレビ放送網、テレビ朝日、TBSホールディングス、テレビ東京ホールディングス、シンガポールの投資会社・Singapore Media Alliance、イマジカ・ロボット ホールディングス、北海道テレビ放送、小学館集英社プロダクションの9社が共同出資して2011年4月に設立したテレビ事業運営会社。
拠点を置くシンガポールを中心としたアジア太平洋地域において、ケーブルや衛星などの各種放送メディア向けに日本関連コンテンツの供給、チャンネルの提供、番組の制作などを行う。取締役CEOは、アジア地域で多くのメディア事業などを手掛けてきた森幹雄氏が務める。