広告・メディア人ならではの情報収集方法は?
間もなくゴールデンウィーク。レジャーの計画や予定を立てている方も多いのではないでしょうか。初めて訪れる場所では新しい情報に触れることも多く、また長期の休暇には、ゆっくりと情報をインプットできます。そこで気になるのは「広告クリエイター、メディアの人たちは、長い休暇中、あるいは初め訪れた地で、どのように、またどのような情報を収集するのか」。
例えば、「初めて訪れた場所の交通広告は必ず携帯で写真を撮る」「地方紙・誌はチェックする」「GW中のCMは意識してみる」など、やはり広告・メディアに携わっている人ならではの情報の収集方法があるのではないか…。
そこで、「ゴールデンウィーク、広告・メディアの見方」と題して、下記の4つの質問について、コピーライターと編集者の4人の方に回答していただきました(以下、質問)。
Q1 GWに旅行、レジャーの予定はありますか?
Q2 その場所で、どんな情報を得たいと思っていますか? また、予定がない場合は、普段の休日によく行く場所、そこでどんな情報を得ているか教えてください。
Q3 長い休暇や初めて訪れる場所で、仕事のアイデアやネタになりそうな情報はどのように集めていますか?
Q4 Q3で得た情報を実際の仕事でどのように生かしていますか?
「気になるテレビCMはディレクターを調べる」
一人目は東急エージェンシーのコピーライター 矢谷暁さん。
Q1
四国(松山・宇和島・高知・徳島など)に行く予定です。
Q2
その土地ならではのテレビCMや交通広告、屋外広告をチェックします。
Q3
すごく一般的なのですが、面白いものや気になるものがあれば携帯で写真に撮ったり、コピーをメモしたりしています。
Q4
テレビCMの場合、後で調べてディレクターが分かれば作品集などをチェックして、チャンスがあればその方と仕事ができるようストックしておきます。
「コピーライターだと何でもネタになる」
二人目はサン・アドのコピーライター 岩崎亜矢さん。
Q1
旅行の予定は特にありません(仕事入るかもしれないし…涙)。いまのところはDJをする予定くらいです。あとは小さいフェスに行こうかなと。ただすべて東京か神奈川辺りで、遠出はなさそう。
Q2
うーん。特にないですかねえ…。
Q3
地方や海外に行く際は、その土地ならではの広告(CMやOOHなど)を見るのが好き。特にデパートの広告とウインドーディスプレーは自然とチェックしてます。そのほか、商品パッケージに凝っているお店を見つけたら、心のメモに貼付けます。金沢や京都など観光客が多いところは商品パッケージにこだわっている老舗が結構多く集まっているので、知り合いや自分用のおみやげとして、小さめのモノをあれこれ購入します。あと有名漫画家の出身地の場所だと、そのキャラクターの(なかなかにシュールな)グッズなどが売っているのでそれ系もチェックするのが好きです。
Q4
コピーライターだと何でもネタになるので(みんな割とそうだと思うけど)、いつ生かせるチャンスが来るかは知る由もないようなものも、とにかく溜め込んでます。
「見つけたネタありきで、仕事に活かそうとはしません」
三人目は電通のコピーライター/クリエーティブディレクター 玉山貴康さん。
Q1
とくにありません。
Q3
訪れた場所で接する広告を、少し注意深く見るくらいでしょうか。
Q4
見つけたネタありきで、仕事に活かそうとはしませんね。考えていくうえで、あ、そういえば、こないだ見たアレって、もしかして使えるんじゃということはないわけではないですが…。
「休みは仕事のことを考えない。メリハリをつける」
最後は『散歩の達人』ムック編集長の山口昌彦さん。
Q1
まだ予定はありません。仕事が終わるか分からないので…。GW前に終わるようなことがあれば、日帰りか1泊でどこかに行きます。遠出はしないですね。
Q2
趣味がカヤックなので、渓流や里山のほう、あまり混んでいないところに行きます。いわゆる「観光地」みたいな所には行かないですね。情報を得ようということもないです。週末の休みでも、GWのような休みでも、なるべく仕事のことは考えないようにしています。普段とのメリハリをつけるという意味で。
Q3
本からが多いです。急な休みはひたすら本を読んでいます。仕事に関連するテーマを読むことも多いですが、急な休みになったりしたときに読む本(あぶく本)から企画を思いつくこともありますね。あと割とメモ魔なので、気になることはメモしていて、そこから仕事のヒントが出てくることが多いです。面白い言い回しとかは、メモを見返して着想を得たりしますね。そこで考えたキャッチが企画に飛躍することもあります。
Q4
得た情報を使えるとき使うのが編集者だと思っているので、すぐ仕事に生かします。
コピーライターの三人は、やはり広告物に目が行くようです。山口さんは逆にメリハリをつけるとの回答。それでも本からのインプットは欠かしていませんでした。