全日本広告連盟が、加盟広告協会の会員社による斬新な広告企画や大きな成果を挙げた広告キャンペーンなどを顕彰する「全広連鈴木三郎助大賞」。
3月26日に開かれた同賞選考委員会にて、第7回「全広連鈴木三郎助大賞」は、河北新報社の「ありがとうの詩」プロジェクトに贈られることが決まった。
プロジェクトでは、東日本大震災後に国内外から寄せられた支援・メッセージに対する感謝の気持ちを伝える詩を2011年5月から9月末まで、河北新報紙面やWebを通じて募集。応募作品460点の中から、最優秀作品5点と優秀作品45点を紙面で発表した。うち8作品を、宮城県にゆかりのある音楽家が楽曲化してCDを制作、詩集とCDをあわせた「ありがとうの詩」を2012年3月に発売した。
2012年3月9日~20日には入賞作品展を仙台三越で開催、そして今年3月11日には、宮城県と河北新報社が「ありがとうの詩」をテーマにしたイベント「伝えよう ありがとう そして新たな一歩へ」を共催した。
取り組みは海外にも広がり、ニューヨークで行われたコンサートで楽曲が使用されたり、海外の人々に日本への興味・関心を持ってもらうことを目的にロンドンで開催されたイベント「Japan Festival 2012 in London」で詩が朗読されるなどした。
同賞選考委員会は、「被災地への支援に対する感謝、亡くなった方や失われてしまったふるさとへの感謝の想いが詰まった心を打つ秀逸なキャンペーンであり、シンプルなアイデアが様々なメディア、イベントへと大きく展開しながら力強いメッセージを発信し、多くの人々に感動を与えた点が高く評価された」としている。
なお、業績と活動内容を特に認められた広告活動に贈呈される「選考委員会特別賞」には、京都新聞社と「日本人の忘れもの」キャンペーン推進委員会による「『日本人の忘れもの』キャンペーン 第2部」、神戸新聞社と六甲山大学実行委員会による「みんなが生徒 山ほど楽しい気づきの場~『六甲山大学』プロジェクト」の2点に贈られる。
各賞は4月16日に開催される平成25年度第一回全広連理事会において正式承認され、贈賞は、5月15日に開催する全広連創立60周年記念第61回全広連青森大会で行われる予定だ。