世界一幸せな国では何歳からでもお酒を飲める!?

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世界一幸せな国デンマークでは、パーティー文化が日常生活の大切な一部。パーティー好きのデンマーク人は、お互いに友達を招いてホームパーティーを開いたり、地域や学校で開催されるパーティーに参加したりするほか、都市部では若者を中心とする大勢の人がナイトライフを楽しんでいます。

デンマークの学生といえば、学ぶ時はとことん学び遊ぶ時はとことん遊ぶ、というのがモットー。そして日本との大きな違いは、高校生でも、週末の夜はパーティーに行ったり、バーやクラブに出掛けたりすることだといえます。

え、じゃあいったい何歳からお酒を飲んでいいの? と、不思議に思う方もいるかもしれません。驚くことに、デンマークには、飲酒を始めていい年齢に関する法律はありません。決められているのは、スーパーやコンビニでお酒(ビールやワイン)を買うには16歳にならなければいけない、それから、ジンやウイスキーなど度数の強いお酒を買うには18歳 にならないといけないということ。また、バーやクラブでは、18歳未満にはアルコールは一切売ってはいけないということです。

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つまり、飲酒は、保護者の許可さえあれば、何歳からでも差し支えないというわけなのです。実際にデンマーク人は、平均で14歳くらいから、お酒を飲み始めるのが一般的。しかし、パーティーに行ったり、お酒を飲んだりするから不良というレッテルが貼られる、というわけでは全くなく、平日の授業中は人一倍真面目な子でも、週末になれば金曜の夜も土曜の夜も遊び尽くす、なんていうのはよくある話。早くから飲酒を始めるのがいいか悪いかは別として、「自分で自分の責任をとる」という文化が浸透している社会ならではです。

学校と課題に追われる日々を乗り切りながら、毎週週末に近づいてくると、私が欠かさないルーティーンといえば、週末にどこでどんなパーティーが開催されるか、という情報収集。ネット上の数々のニュースサイトで、“今週絶対行かなきゃいけないパーティー10”などといった、週末にホットなクラブやイベントを紹介する記事がアップされます。しかも、フェイスブックが普及しているデンマークならでは、これらの記事には必ずフェイスブックのイベントページへのリンクが記載されているので、その場で、詳細や、誰が参加するのかなどを、フェイスブック上でもチェックすることができるという、とても便利な仕組みになっているのです。

暖かくなってくると、行動範囲もぐっと広がって、ホットなパーティーがあると聞けば自転車でとこまでも飛んでいくコペンハーゲンっ子。そのため週末は、深夜になってもコペンハーゲンの街中自転車の交通が絶えることはありません。

先日は、明け方5時まで遊び尽くした後に、そんな街を自転車で駆け抜けて帰宅した私ですが、朝になって起きると、財布に入っているはずの学生証がなくなっていることが判明。落ち込み気味で、ふとフェイスブックをチェックしていると、受信箱に見知らぬ人からのメッセージを発見。いったい何だろう、と読んでみると、“昨夜○○で床に落ちていた学生証を拾いました。○○に住んでいるので、もし取りに来るのであれば連絡してください” という文章と、そして電話番号が。幸運にも、学生証に書いてあった名前を頼りに、フェイスブックで私を探すことができたのでしょう。ほっと一安心した私は、早速この方に連絡をして、無事に学生証を取り戻しました。こんなときにもフェイスブックは大活躍です。

さて、こんなハプニングもあるものの、コペンハーゲンの充実したナイトライフと隣どうしで暮らし、週末に遊びに出掛けるが大好きな私ですが、残念ながら試験期間中の今現在は毎日勉強漬け、しばらくパーティーはおあずけです。

【ニルセン 坂本舞「世界一幸せな国で暮らすということ」バックナンバー】

ニルセン 坂本舞
ニルセン 坂本舞

1993年埼玉県生まれ。中学卒業後までを日本で過ごし、その後15歳で父の母国デンマークに渡る。現在首都コペンハーゲン在住、国際バカロレアコースで学ぶかたわら、芸術活動に取り組んでいる。

ニルセン 坂本舞

1993年埼玉県生まれ。中学卒業後までを日本で過ごし、その後15歳で父の母国デンマークに渡る。現在首都コペンハーゲン在住、国際バカロレアコースで学ぶかたわら、芸術活動に取り組んでいる。

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