人材サービスのアデコグループ(スイス本社)は、グループが拠点を置く60の国と地域で若年層の就業支援を目的とするプロジェクト「Adecco Way to Work」を開始した。特設サイトから参加者を募り、オンラインゲームやPRビデオによる選考を通過した8人の若者に、世界を旅しながら合計80種類の仕事体験をしてもらうもの。
2008年のリーマンショック以降、全世界で若年層の失業率が上昇していることを受け、就職に至らず希望を失っている若者にさまざまな仕事に就く機会を与える狙いがある。旅の様子は、フェイスブックやツイッターなどSNSを通じて共有し、世界中の若年層に働くことの楽しさや喜びを伝える。同グループがグローバルでこのような取り組みをするのは初めて。
これに先立ち、メーデー前日の4月30日にはキックオフイベント「Street Day」を開催。60の国と地域で、若者が多く集まる街頭や学校にアデコグループの社員が繰り出し、無料のキャリアカウンセリングや履歴書の書き方、面接時のポイントなどを伝えた。日本では、渋谷や新宿の5カ所でスタッフが街頭に立ち、若者に就職アドバイスを行った。
特設サイトには、キャンペーンの紹介ビデオを掲載。ブラジルのリオ・デ・ジャネイロではライフガード、スイスでは時計修理士、ナミビアでは学校の先生、ニューヨークではアートギャラリースタッフなど、各国でユニークな仕事体験ができることをアピールしている。サイトには世界各国の労働市場に沿ったスキルチェック機能や履歴書作成ツールなど就職に役立つ情報を備え、ウェブでも若者の就業を支援する。
応募期間は24日までで、特設サイトにあるオンラインゲームを通過した応募者はPRビデオの審査を受け、最終選考を通過した8人が7月8日から仕事体験の旅に出発する予定。