今夜もサシ飲み。

前回、仕事をする上で一人旅をすることが大きな糧になる、というお話をさせて頂きましたが、今回は「サシ飲み」のススメです。大人数で酒を飲んで騒ぐのも楽しいですが、じっくりと深い話をするのであれば、3人でも4人でもなく、出来れば2人で行くことをおススメします。

このサシ飲み、気心のしれている相手なら別ですが、まだ相手がどのようなタイプの人間なのか知らない場合、結構しんどいモノです。接待をする立場の場合、部下や後輩がいたほうが場持ちすることも多いですし、気持ち的にも楽でしょう。相手を楽しませるのも、退屈させるのも自分次第。いかに「腹を割った」「腰を据えた」コミュニケーションが出来るかどうかも自分次第。そういう意味では、逃げ場がないプレゼンテーションの場のようなものだと思います。

ただ、サシ飲みならではのメリットは沢山あります。まず、お互いに本音の話が出やすい。相手が一人で、こちらが複数人でも、相手が複数人で、こちらが一人でも、サシ飲みに較べるとなかなか本音の話や、「ここだけの話」は出にくい。自分が相手に信頼されていたとしても、横に同じ会社の人間がいて、そのヒトは信頼されていない場合。あるいは相手の会社のヒトが隣にもう一人いた場合。「あっ、今はこの話題は避けておこう」と思うことってありますよね?そうです、3人以上の場になると、どうしても全員がわかる最大公約数の話になってしまうものなんです。仕事や、趣味や、家族の話だけでなく、本来的に他言することは許されないような特別な情報や社内の事情、自分の部下や同僚には聞かせたくない失敗話など、その場でしか聞けない、文字通り「ここだけの話」を聞いたり、自分自身も話したりするために、サシ飲みは非常に有効です。

ボクは初対面で興味を持ったヒトがいると、早いタイミングで必ずサシ飲みの約束をするようにしています。相手はクリエーター、クライアント、営業、監督、カメラマン、スタイリスト、経営者と多種多様。キャラクターも、話す内容も、十人十色。相手が制作者であれば、モノづくりについての真剣な思いや、仕事を進める上でのコツについて。経営者であれば、苦労にもとづいた、鬼気迫る覚悟について。お互いに多くの価値観や情報をシェアした上で、相手とより深い関係を築くようにしています。こうした築いた関係値は、かなり多くの局面でボクのことを助けてくれています。まさに「飲みにケーション」。

余談ですが、今から10年以上前、電通のテレビ局というところで放送局の担当をしていた頃から、ボクはこんな『サシ飲み論』を繰り広げていて、当時担当をしていた日本テレビの営業マンがその後制作現場でプロデューサーになった際、みのもんたさんがMCをつとめる「みのもんたのさしのみ」というトーク番組を立上げた時は思わず笑いました。

さて、1軒目で食事をしながら色々な話をしたあと、2軒目に行こう、ということになった場合、ボクは女性が相手をしてくれるようなお店には極力いかないようにしています。女性が嫌いなわけではありませんが、第3者が入ることで、サシ飲みの軸がブレてしまうからです。であれば、2軒目以降も1軒目では至らなかった、より深い話をしたい。そんなこともあって、毎晩かなり遅い時間まで飲むことになってしまうのですが…。

さあどふですか?サシ飲み。
このヒトと本音で話をしてみたい、そんな気になるヒトがいたら是非チャレンジしてみて下さい。
そして、今宵もハイボールで乾杯!

齋藤 太郎(dof 代表取締役社長 / コミュニケーション・デザイナー)
齋藤 太郎(dof 代表取締役社長 / コミュニケーション・デザイナー)

1972 年11月24日アメリカ合衆国オハイオ州グリーブランド生まれ。 10歳までアメリカで過ごしたのち、来日。小学高学年を佐賀で、中学・高校を名古屋で過ごす。91年慶応義塾大学環境情報学部(SFC)入学(SFC2期生)。大学在学中はひたすらアメリカンフットボールと貧乏旅行(バックパッカー)に明け暮れる。大学在学中に放浪した国は30カ国以上。
95年卒業後、株式会社電通入社。
テレビ局6年、営業局4年を経て、05年にクリエイティブ・ディレクター大島征夫とともに、コミュニケーション・デザインを生業とする、株式会社 dof を設立。13年、電通グループから独立。
製品開発から、マーケティング戦略立案、メディアプランニング、クリエイティブの最終アウトプットに至るまで、 コミュニケーショントータルでの「課題解決」を主眼とした提案を得意とする。幅広い人脈を生かしてのプロデュース力、実現力にも定評があり、最近では海外案件にも精力的に取り組んでいる。

仕事を進める上でのモットーは、「コミュニケーションの力で、世の中をハッピーに。」

【主な仕事】

サントリー 「 角ハイボール」「トリスハイボール」「山崎」「白州」「天然水」「ウーロン茶」
ジェイアイエヌ「J!NS PC」「Airframe」
JR 東日本 「行くぜ、東北。」「My First Aomori」「SUICA」
江崎グリコ 「ハラペコにプリッツ!」
永谷園「生姜部」「あさげ」
資生堂 「 専科」「SUPER MiLD」

【受賞歴】
2012年 日経 MJ ヒット商品番付受賞 JINS PC ( ジェイアイエヌ )
2010 年 日経 MJ ヒット商品番付受賞 専科 ( 資生堂 )
2009 年 日経 MJ ヒット商品番付受賞 ハイボール ( サントリー )

2009 年 第二回 日本マーケティング大賞「角ハイボールのヒット ウイスキー復活にむけて」
2009 年 日本食料新聞社 食品ヒット賞受賞 「冷え知らず」さんシリーズ ( 永谷園 )

twitter:https://twitter.com/doftaro
facebook:http://www.facebook.com/doftaro

齋藤 太郎(dof 代表取締役社長 / コミュニケーション・デザイナー)

1972 年11月24日アメリカ合衆国オハイオ州グリーブランド生まれ。 10歳までアメリカで過ごしたのち、来日。小学高学年を佐賀で、中学・高校を名古屋で過ごす。91年慶応義塾大学環境情報学部(SFC)入学(SFC2期生)。大学在学中はひたすらアメリカンフットボールと貧乏旅行(バックパッカー)に明け暮れる。大学在学中に放浪した国は30カ国以上。
95年卒業後、株式会社電通入社。
テレビ局6年、営業局4年を経て、05年にクリエイティブ・ディレクター大島征夫とともに、コミュニケーション・デザインを生業とする、株式会社 dof を設立。13年、電通グループから独立。
製品開発から、マーケティング戦略立案、メディアプランニング、クリエイティブの最終アウトプットに至るまで、 コミュニケーショントータルでの「課題解決」を主眼とした提案を得意とする。幅広い人脈を生かしてのプロデュース力、実現力にも定評があり、最近では海外案件にも精力的に取り組んでいる。

仕事を進める上でのモットーは、「コミュニケーションの力で、世の中をハッピーに。」

【主な仕事】

サントリー 「 角ハイボール」「トリスハイボール」「山崎」「白州」「天然水」「ウーロン茶」
ジェイアイエヌ「J!NS PC」「Airframe」
JR 東日本 「行くぜ、東北。」「My First Aomori」「SUICA」
江崎グリコ 「ハラペコにプリッツ!」
永谷園「生姜部」「あさげ」
資生堂 「 専科」「SUPER MiLD」

【受賞歴】
2012年 日経 MJ ヒット商品番付受賞 JINS PC ( ジェイアイエヌ )
2010 年 日経 MJ ヒット商品番付受賞 専科 ( 資生堂 )
2009 年 日経 MJ ヒット商品番付受賞 ハイボール ( サントリー )

2009 年 第二回 日本マーケティング大賞「角ハイボールのヒット ウイスキー復活にむけて」
2009 年 日本食料新聞社 食品ヒット賞受賞 「冷え知らず」さんシリーズ ( 永谷園 )

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