参院選2013 ネット選挙の戦い方~「10万人に刺さる“自分コンテンツ”を探しています」伊藤ようすけ編(1)

伊藤:本人にとってはプレッシャーですよ。「まだ早過ぎた」と言われる夢まで見ちゃったりして(笑)。正直、最近は現役の政治家や政治メディアの方々に会うのが辛いです。みんなネットで戦うことを否定するからです。「ネットみたいな空中戦じゃなく、やはり選挙は地上戦なんだ。握手だ」と。政治家のほとんどが、ネット選挙なんて無理だと思っている。

でも、繰り返しになりますが、僕は地盤なし、資金なしだから、頼れるのはネットです。やる気を削がれるので、会わないようにしています。

小川:仕方ないことだと思います。今ではネット選挙先進国ともてはやされている米国でも、政治活動にネットが使われ始めたのは1990年代半ばからです。浸透するまでは、ある程度時間を要するのではないでしょうか。

伊藤:今回の参院選は、ネットで戦うのは無謀だということですか(笑)。 率直に、小川さんはどこまでできると感じていらっしゃいますか。

小川:参院選だけを考えるとまだまだ理想にはほど遠い状況かとは思いますが、無謀だと決めつけて後ろに引いていては未来をつくれない。そもそも、90年代と2000年代、2010年代とではかなりネット環境やユーザーリテラシーが異なります。ネット選挙が後れてスタートしたものの、その環境の差異を鑑みれば、スタートダッシュをすることは物理的には可能だと思います。課題は、その環境を本当に生かせるかですね。

また、選挙によってもネットの影響度は異なり得ると思います。ネットの影響が現れやすいという点では、地方選挙に注目しています。地域によって、SNSの普及率には差がありますが、他の広報ツールと連携させて上手に使えば、僅差になりやすい地方選挙では最後の一押しになり得ると思うからです。一方で、参院選などにて全国区で戦う場合、ネットを使ったからといってすぐに成果が現れるほど甘いものではないかな、と。

もちろん、それならネットを使わなくていいか?と言ったら絶対にそんなことはないと思います。これだけ仕事や生活の中で、ネットが使われているのですから。伊藤さんには、いろいろな外野の声を気にせず、「あの時、伊藤ようすけさんがやったことがネット選挙のスタートだったね」と言われるような戦い方をしてほしい、と勝手に思っています。


伊藤ようすけオフィシャルサイト

伊藤:僕は、地方選の場合には、ついついネットに頼る暇があれば駅前に立って握手した方がいいと考えてしまうのではないかと思っています。一方、参院選は全国区の選挙ですからネットで情報を一斉に伝えることには向いています。

自民党から公認を受けたのは5月24日。GW前後には内々定をいただいていたので、フェイスブックページをオープンして、これまで使っていたツイッターアカウントを候補者としての公式アカウントにし、5月21日からはツイキャスでライブ配信「四六時中配信中 伊藤ようすけのどこにでも会いに行きます」を始め、6月2日からは一週間の活動報告まとめ番組「伊藤ようすけの日本を宣伝します」をニコ生とユーストリームで始めました。6月中には、「リボルバー」というオウンド型のSNSプラットフォームを使って、伊藤ようすけオリジナルコミュニティを立ち上げる準備をしています。

次ページ「ハイチュウから“自分自身”が商品に」へ続く

written by kouhoukaigi

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