異業種からコピーライターに転職した話【フリーター篇】

新 岳志(コピーライター/高知新聞広告賞最優秀賞受賞。2005年基礎コース、文章力養成講座、2006年専門コース小西クラス、上級コース、2010年専門コース谷山・井村・吉岡・照井クラスを修了)

しかし、印象深い出来事っていうのは、忘れないものですね。いろいろ懐かしい。今回は、フリーターになってから就職するまでのことを書きます。フリーター篇のテーマソングは、ohanaの『予感』です。

支え合える仲間がいたことに感謝。

上級コースの授業風景。

会社を辞めたあと、本当はすぐに転職活動をするつもりでした。でも、たまたま宣伝会議の人に会社を辞めることを話したら、「それなら、次が決まるまでウチでバイトしない?」とお誘いを受けまして。業界のことを勉強できそうだなと思って、お世話になることにしました。

講座の運営補助をしたり、宣伝会議の月刊誌に載せる講座通信みたいなものを書いたり、いろいろな仕事をさせてもらった。講師のところへ書類を届けに行くのも、大切な仕事のうちのひとつでした。汐留や田町、西麻布、乃木坂、表参道。たくさんの有名な広告会社やクリエイティブエージェンシーに出向きましたよ。いつかこんなところで働きたい。でも普通の人には無理だよなあ。普通の俺が、普通じゃないことなんてできるかなあ。届けに行くたびに、毎回、くじけそうになってました。

それでも、何度でも前に向き直れたのは、やはり仲間のおかげ。宣伝会議のバイト仲間は、みんながみんな、本気で広告業界を目指してました。まわりの人からの影響って大きいじゃないですか。ぼくが彼らに影響を与えていたかどうかはわからないけど、ぼくは、めちゃくちゃいい影響を受けた。コピーライターって、デザイナーって、こういうやつらがなるんだなーと。自分も負けてらんねーぞと。

その後、ぼくの就職は、かなりスムーズに決まりました。どうしてかというと、とあるバイト仲間の犠牲があったから。同じ会社を一足先に受け、不採用となってしまったそいつが、そのときの経験をフィードバックしてくれて、ぼくは対策を練ることができた。支え合える仲間がいたことに、本当に感謝してます。ちなみに、不採用となってしまった彼は、その後アルバイトとしてインタラクティブエージェンシーに入社。いまでは主力社員として、バリバリ活躍しています。

みなさんもぜひ、同じ方向を目指す仲間を見つけてみてください。もし一人で煮詰まってしまったとしても、複数人でなら、きっと乗り越えられますから。・・・なんか当たり前のこと言ってますね。

バイトしながら2つのコピー講座を受講。

梅本さんから修了証書を受け取るところ。

バイトしながらも、講座には常に通っていました。

ひとつは、『専門コース』の、小西利行クラス。受講生のレベルが高く、毎回打ちのめされるばかりでしたけど、それでも、講座に行くのが楽しみで仕方なかった。小西さんが、コピーや人を紐解いていくひと言ひと言は、いまでも強烈に心に残ってます。
もうひとつは、『上級コース』。メイン講師だった梅本さんに、「きみはコピーがうまいねえ」と褒めてもらえたことがあります。梅本さんは声がとても大きい人でしたから、褒めてくださる言葉にも妙な説得力があって、めちゃくちゃ嬉しかった。あの言葉には、何度も勇気をもらいました。梅本さん、本当にありがとうございました。

最終回につづきます。次はアドバイスとかも書いてみますね。

新 岳志
新 岳志(あたらし たけし)
コピーライター。
東京農工大学工学部卒業。電車メーカーのメカエンジニア職を経て、現在は博報堂プロダクツ所属。プロモーショナル・マーケター資格所持。高知新聞広告賞最優秀賞受賞。
2005年基礎コース、文章力養成講座、2006年専門コース小西クラス、上級コース、2010年専門コース谷山・井村・吉岡・照井クラスを修了。


【「コピーライター養成講座卒業生が語る ある若手広告人の日常」バックナンバー】

もっと読む

『コピーライター養成講座』
講師は一流のコピーライターが直接指導 プロを育てる実践型カリキュラム
いまでも多くの有名クリエイターを輩出している本講座。幾度かの改変を経て、内容を一新。コピーやCMといった、広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。

詳細はこちら

宣伝会議 コピーライター養成講座事務局
宣伝会議 コピーライター養成講座事務局
宣伝会議 コピーライター養成講座事務局
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ