SIXメンバーが見たCANNES LIONS 2013レポート(第3回)

では最後に、AKQAが主催する、FUTURE LIONSをご紹介します。これがものすごく熱かった。

ブリーフは、いつものとおり。

「Connect an audience of your choosing to a product or service from a global brand in a way that wasn’t possible five years ago.」
五年前には実現不可能だったアイデアを、自分たちの選んだブランドでつくりあげ、プレゼンすること。いやはや、とっても難問です。

僕は常々、“よいアートとは、いま、自分が抱える課題を発見し、それを大きなパッションで世の中に告発すること/よいデザインとは、あらゆる課題を鮮やかかつシンプルに解決すること”という考えを持っていて、“その両方を併せ持ったすばらしい表現形態が広告である”と信じているわけですが、その視点からも、このセミナーは本当にすばらしかったです。はじめて日本チームが受賞したのも、とっても感動的だった!!

詳しいことはビデオを見てくれればわかるのであえて解説はしませんが、「本が余っている、先進国のユーザー」と「本が足りない後進国のユーザー」を「アマゾンというグローバルインフラ」を使ってコネクトさせる、まさにアイデアの力を信じさせてくれる素晴らしいものでした。本当に、こうゆう世界に通用する若い力が日本に芽生えてきていると思うと、

とってもうれしい反面、恐怖や焦りを感じます。他のアイデアも素晴らしかったので、ぜひみなさん見てみて、刺激を受けてくださいね!

【最後に】
まだフィルムなどの発表は現時点で(編集部注:21日)されていないので総括することはできませんが、僕にとっての今年のカンヌは、改めて“自分にとっての広告とはどんなモノであるべきか”という本質的な問いを突きつけられる年でした。『Dumb ways to die』『Dove Real Beauty Sketches』など、本当にいいモノは世界中にシェアされ、感動と拍手の渦を巻き起こす。なんというか、そこに「人間の本質」がしっかり炙りだされていたり、痛快な「社会へのメッセージ」が、批評性と軽やかなウィットを併せ持って表現されているんですよね。ソーシャルグッドが流行ったからうちもソーシャルグッド系のやつをやってカンヌ獲ろう!とか、デザインとモバイルは狙い目だから、カンヌプロジェクト立ち上げよう!みたいな浅はかなノリではなく、アイデアの力で、日本を、そして世界を動かし、新しい未来をつくっていくような。そんなバーーーーンとしたものを、ぜひ今後もみなさんと一緒に目指して行きたいです。

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長文、お読みいただきありがとうございました!! 最後のプロフ写真は、一年ぶりの再会を果たしたOKGoのダミアンとSIXメンバーです!


【予告】ブレーン9月号(8月1日発売)では、カンヌライオンズを特集します。

【「SIXメンバーが見たCANNES LIONS 2013レポート」バックナンバー】


『最新カンヌセミナー2013』
厳選された優良事例を「アイデア」「インサイト」「成功要因」に分解し、血肉化する
プレゼン勝率の高いプレイヤーが率いるチームほど、カンヌの受賞作を研修の一環として活用しています。それが実務で応用できるのは、自らの頭でエレメントに分解して、吸収しているためです。宣伝会議では厳選事例の裏側を学び、筋の良いアウトプットに活かすセミナー2013を開催いたします。

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