SIXメンバーが見たCANNES LIONS 2013レポート(第4回)

【「SIXメンバーが見たCANNES LIONS 2013レポート」バックナンバー】


坪井卓
クリエイティブディレクター/コピーライター。主な仕事に、ソーシャルキングダム、Zoff、暴君ハバネロハズレキャンペーンなど。

不純が世界を救う。

こんにちは。SIXの坪井です。今年のカンヌも終わっちゃいましたが、SIXメンバーより最後のカンヌレポートをお送りします。
僕自身、広告賞はアカデミー賞なんかと違ってビジネスに直結しないので(大体キャンペーン終了後なので)オマケ程度に考えていたのですが、今回行ってみたら現地の熱気にやられてすっかりカンヌファンになっちゃいました。

何がグッときたかって、世界中の広告関係者の「カンヌ獲りてぇ…!」というある意味“不純な動機”が本当に世界を良くしているということ。カンヌがなければ助からなかった命。生まれなかった笑顔。しかもそれが千や二千なんて数じゃあない。確かにどんな偉大なミュージシャンも、経営者も最初は「モテたい!」「金が欲しい!」くらいの気持ちだったはず。クリエイターとしてハングリーであること。大いに刺激を受けました。


他にNIKE(2002), HONDA(2005), Dove(2007) などが流れてました。

さて、カンヌ最終日。その“ハングリー”に思わぬところで出会います。FILM LIONの発表前、会場の巨大スクリーンに歴代のグランプリ作品が10本ほど選ばれループで流れていたのですが、トップが1993年のグランプリ、日清カップヌードルの“hungry?”でした。な、なんと!ループなのに毎回拍手が起こるんですよ。思わずおおお!となりました。日本で普通に流れてたCMが、カンヌ60年の歴史で一番に近い評価をされている。本当に胸アツな瞬間でした。

他にNIKE(2002), HONDA(2005), Dove(2007) などが流れてました。
では、今年のFILM で一際拍手が大きかった作品は?この拍手喝采こそが、現場にいないと感じられないところなので、グランプリ以外で盛り上がった作品を2本紹介したいと思います。

1本目はDOVEの“CAMERA SHY”。何がいいって切り口がいい。会場中、大喝采でした。

2本目はSMARTの“OFFROAD”。前半笑いが起きて、最後路上駐車を決めた瞬間、これまたドカンと拍手喝采。

≫次ページ 「2本に共通すること」


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