SIXメンバーが見たCANNES LIONS 2013レポート(第4回)

2本に共通することですが、切り口(WHAT TO SAY)をちゃんと発見して、切れ味(HOW TO SAY)をしっかり磨いている。DOVE は「女性のシャイな瞬間ってかわいいよね」がもうひとつの切り口の発見。また、シャイを演出するのって相当難しいと思いますがやりきっています。SMART はなんと言ってもラスト縁石に乗り上げるカットの切れ味。本当に車自体が生きてるみたいで「いいキャラしてんなー」と愛情が湧きます。

それぞれ、CM単体として評価されながら、しっかり長期的なブランドの顧客創造(エンゲージメント)目線を持っている。遊びのわかる大人たちです。

そしてカンヌ最終日は、もうひとつの目玉でもあるTITANIUM LION も発表されました。しかし、昨年のグランプリNIKE/FUEL BAND のようないわゆる「広告の未来」を期待していた人は、少し拍子抜けする結果になりました。

ただ、チタニウムのコンセプトは“a new way forward”。新しいものが派手とは限らないし、わかりやすいとも限りません。チタニウム創設者であり、今年の審査委員長のDan Widen氏いわく「真に人々のためになるものを選んだ」そうで、それは「広告を前にすすめるクリエイティブではなく、人間を前にすすめるクリエイティブ」と解釈してもいいのかもしれません。

NIKE版のREAL BEAUTYである“FIND YOUR GREATNESS”。大学と協同して行ったPRUDENTIAL のワークショップ型研究“CHALLENGE LAB”。まだ全体像を完全に把握しきれていないので僕も日本に帰ってからちゃんと勉強したいと思います。



Stay hungryということでFuture Lionの前で。メガネコピーライター仲間の坂本仁君(左)と。

あまりに刺激を受けすぎたカンヌ。そして、僕は今、6月28日からフィレンツェのグッチで開催される『ジョジョ展 in フィレンツェ』に向かっています。日本のマンガやアニメはどんどん世界に出て席巻しています。日本の広告も、そうありたいですね!皆さん、いっしょに頑張りましょう!

【「SIXメンバーが見たCANNES LIONS 2013レポート」バックナンバー】


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