P1 住友スリーエム「デザインのインパクトを数値で可視化」、プラスアルファ・コンサルティング「ソーシャル分析は定性情報の見える化が不可欠」
P2 プラップジャパン「リリースは新たなオールラウンド・メディア」、サッポロビール・ユーザーローカル「日曜夜の投稿で新規ファンを獲得」
リリースは新たなオールラウンド・メディア
講演者:福島伯幟繞(プラップジャパン WEBコミュニケーション部 プロデューサー)
国内大手からグローバル企業まで、42年間にわたってPR支援・コンサルティングサービスを提供しているプラップジャパン。講演では、WEBコミュニケーション部プロデューサーの福島伯幟繞氏が、同社のプレスリリース配信サービス「デジタルPRプラットフォーム」でのリリース配信を実演しながら、デジタル時代のPRにおいて意識すべきポイントを解説した。「デジタルPRプラットフォーム」に掲載したリリースは、大手メディアサイト・ポータルサイトなど、複数の提携サイトに転載される。そこからさらに各種ニュースサイトに転載されたり、提携サイトを閲覧したユーザーがSNSなどでシェアすることにより、情報を広く拡散させることができる。
プラットフォームを活用するメリットとしては他にも、メディアが編集した記事より早く露出される即時性や、PR情報として配信することによる信頼性、従来のメディア向けリリースとは異なる記事内容にすることで、一般生活者も情報を理解しやすくなることなどが挙げられた。さらに、SNS上でのリリースに対する反響をデータ化することで、効果測定も可能だ。福島氏は、企業のあらゆる情報を随時発信できるデジタルでのリリース配信について「今後マーケティング上で、新しい形のオールラウンド・メディアとして成長するだろう」とし、「ステークホルダーのニーズを分析した上で、最
適なメッセージを設計し、効率良く発信することがポイント」と話した。
日曜夜の投稿で新規ファンを獲得
講演者:渡邊和行 ユーザーローカル コーポレートセールス ディレクター (写真左)
森 勇一 サッポロビール 営業本部 企画推進部 デジタルマーケティング室 (写真右)
冒頭、ユーザーローカルの渡邊和行氏から、ツイッターとフェイスブックの利用動向の違いに関する解説がなされた。それによると、投稿メッセージにリンクが貼られている場合、ツイッターではRTされやすいが、フェイスブックでは「いいね!」やコメントが減る傾向がある。また、反響が大きい時間帯はツイッターが午前8時頃・昼食時・夕食時であるのに対し、フェイスブックは午前11時頃と夜間だという。
これに続いてサッポロビールの森勇一氏が、約10万2000人のファンを抱える自社のフェイスブックページについて説明。エンゲージメント率は、同業他社が1%台であるのに対して、4%台と高いことも明らかにした。
サッポロビールのフェイスブックページの運用支援を担当する渡邊氏は「フェイスブックページの利用動向分析から、土日の夜はファンをさらに獲得できる余地が残っていると考えた」と話し、実際に今年5月19日・26日の日曜日に、ファン獲得のための投稿を行った。投稿内容は、19日は同僚とけんかした後、「黒ラベル」で乾杯して友情を深めたエピソード、26日は新商品の「ヱビス プレミアムミックス」の紹介だ。両日ともPPA(PayPer Action)広告も展開したところ、仮説どおり、日曜夜にはファン数が伸びた。森氏は「ファンを増やし、積極的に情報を発信してもらい、その波及から新たなファンを生むという“ループ”のマネジメントが重要だと考えている」と話した。