また、選挙用サイト以外と連携した各SNSの動きにも注目です。たとえば6日午前時点でのラインのフォロワー数がもっとも多いのは自民党83,915人、民主党は45,761人でした。ラインは比較的若者が多く使っているSNSですが、民主党は選挙活動のスタート時点で自民党の半分ほどにしか至っていません。これは政党の動員力を示す一つの指標にもなりますし、有権者の関心度を表す数値であるとも言えます。昨年、韓国のセルリ党はラインに相当する「カカオトーク」をうまく利用して勝利したと言われていますが、選挙活動のスタート時点ではライバルである民主党のフォロワー数の方が多かったのですから、選挙活動期間でどう転ぶのか分からないところも面白いところです。(セルリ党の選挙活動については、来週のコラムで紹介します)
各政党が初日に一声に切り出した発信力のカードを見ると、選挙用の特設ページを別で作ったのは自民党しかなく、圧倒的に自民党が優勢で、それに続くのが民主党。ネット上でも「自民vs 非自民」の構造が色濃く見受けられます。ただ、ネットを使う最大のメリットは双方向のコミュニケーションが実現すること。言いたいことだけを言うこれまでの選挙運動との違いはこの点です。ネットを使う意味をどのように理解するか…。スタート時点で、各政党がネット選挙運動をどう理解しているのかが浮き彫りになったように感じます。
【次回も、各政党のネット発信力についてレポートします】