「世界一のテレビCMを決める世界最大の広告祭」を舞台にした映画『ジャッジ!』(配給:松竹)が2014年に公開される。
主演は、妻夫木聡さんと北川景子さん。脚本をソフトバンク「ホワイト家族」シリーズ、トヨタ自動車「ドラえもん」シリーズ、「ReBORN CROWN」などのCMを手がけるCMプランナー/クリエイティブディレクター 澤本嘉光氏(電通)が、監督をトヨタ自動車「TOYOTOWN」やサントリー「グリーンDAKARA」などを手がけるCMディレクター 永井聡氏が務める。
ストーリーは、妻夫木さん演じる大手広告代理店に勤める新人広告マン、太田喜一郎が会社の上司に押し付けられ、世界最大の広告祭に審査員として参加することから始まる。同じ苗字のため“偽の妻”として太田に同行することになったのが、北川さん演じる「大田」ひかり。そこで自社のCMをグランプリにしなければクビという条件を突きつけられ、世界中のクリエイターやライバル審査員たちを相手に奮闘する姿を描くコメディだ。
映画の企画は5年前にスタート。「完全なオリジナル映画で勝負する」ことを決め、以来、澤本氏と製作スタッフは試行錯誤や打ち合わせを重ねて、最終稿が上がるまで100回以上脚本の手直しをしたという。
「広告」は澤本、永井両氏が普段仕事をしているフィールド。「これまでCMを作ってきて得てきたものを100%以上つぎ込んだ映画にしたい」(澤本氏)と話しており、同作品はそんな二人だからこそ描ける世界が展開される。
特に映画の舞台となる「広告祭」は、澤本氏の経験によるところも大きい。これまで国内外のさまざまな広告賞の審査員を務めており、今年6月に開催されたカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルでもOUTDOOR LIONS部門の審査員を務め終えたばかりだ。
同作品の製作にあたり、澤本氏は「人間みんな嘘つきで、みんな正直です。いままでいくつもの世界の広告祭の審査員をした時に経験してきた、CMの賞獲りレースでの不思議で信じられないように面白い出来事を、真実50%、フィクション70%で描いてみたら100%をかなり超えてしまいました。必死ゆえに自分を見失う大人たちと、逆に自分を見つけていく主人公の姿を100%以上楽しんで、そして考えてもらえればと思います」とコメントしている。
撮影は8月上旬にクランクイン、9月中旬にクランクアップ予定。公開は2014年1月を予定している。