さて、話を広告枠と広告コンテンツの話に戻します。サイズの小さいスマホのコンテンツだと下のように、PCと比べて広告枠を挟み込むにも限界があります。例えば1ページあたりの文字数を減らしてスペースを増やせば広告を入れられますが、非常に読みにくくなるので本質的な解決にはなりません。
一方、コンテンツと広告が一体となった記事広告は、画面サイズの影響を受けにくく、さらに、もし他のメディアに転載されても、広告が排除されにくくなります。
実際に、前回ご紹介した映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』のPR記事も、勝手に台湾のメディアに転載されていましたが、映画の情報は省かれていませんでした。
知らないうちに台湾で映画の宣伝がされていたわけです。
台湾版「大阪の虎ガラのオバチャンと227分デートしてみた!」
つまり、コンテンツと広告の一体化は、ソーシャルメディアで拡散されるためだけでなく、スマホの浸透と、転載を阻止できないネットメディアの特性から見ても、合理的な選択だと思います。
そして一体化するには、まずは共通のキーワードを設定し、両者を結び付けます。映画『ライフ・オブ・パイ』では「虎」をキーワードに「大阪のオバチャン」と結び付けています。そして実際の記事では、キーワードを軸に、コンテンツと広告を交互に見せます。
従来のテレビCMのように、物語を分断するのではなく、下のように、広告とコンテンツが同時に並行して進行するようにします。情報の組み方そのものを変えてしまうのです。
そして、「共通キーワード」を決めてコンテンツを発想することが、企画のキモになります。