凸版印刷は、東京・文京区の印刷博物館 P&Pギャラリーで「第91回ニューヨークADC賞入賞作品展」を8月31日にスタートする。
1920年の創立以降、世界中から広告作品やグラフィックデザイン作品を公募し、審査・表彰を行っているニューヨークADC。本展では、第91回の入賞作品のなかから、最優秀賞である「ブラックキューブ」を受賞した2作品のほか、日本人受賞者の作品を中心に、デザイン、イラストレーション、写真、アドバタイジング、インタラクティブ部門の入賞作品を紹介する。会期は11月24日まで。
会期中の10月5日には、デザイン部門で「ゴールドキューブ」を受賞したイヤマデザインの居山浩二氏と、博報堂のアートディレクター・長嶋りかこ氏のトークショーも開催される。
「オペレーション クリスマス」(LOWE/SSP3)。反政府ゲリラ軍に対して投降を促すためのコロンビア政府軍のプロジェクト。約2000個のLEDライトでジャングルの中にクリスマスツリーをつくり、信仰心に訴えて投稿を呼びかけた。この作戦は世界中のテレビ、Webサイト、ブログなどのメディアで紹介され、前年比30%増にあたる300人以上のゲリラ兵が投降した。
(C)LOWE/SSP3/The Art Directors Club(New York)
「ブラックキューブ」を受賞した、「原点にかえる」(Creative Artists Agency and Chipotle)。メキシカン・レストランチェーン「チポトレ」のアニメーションによるキャンペーン。環境を汚染し安全性に疑問が残る大規模生産の誤りに気づき、原点にかえり自然な農法で生産していくというストーリーを2分間の映像にしたもの。デザイン部門で2つのゴールドキューブを受賞したほか、モーション部門、インタラクティブ部門、アドバタイジング部門でもゴールドキューブを受賞した。
(C)Creative Artists Agency and Chipotle/The Art Directors Club(New York)
デザイン部門でゴールドキューブを受賞した「mt ex 広島,mt train,mt博」を手掛けた居山浩二氏(イヤマデザイン)と雑貨用マスキングテープ「mt」の製造元・カモ井加工紙の協力のもと、「mt」を使って装飾した空間を本展会場の一角に展示する。