アサヒフードアンドヘルスケア Mr.MINTIAキャンペーン(販促会議6月号より)
アサヒフードアンドヘルスケアは、タブレット「MINTIA」のプロモーションとしてサッカー選手本田圭佑さんがMr.MINTIAとして「いかなる時でも持ってる男」を表現したテレビCMや交通広告などを展開した。
そのほか“フットサル”をフックとした「店頭×SNS×イベント」も実施。商品の持つ用途訴求と新型ボトル商品の発売を告知した。
20代男女の購入量の増加と全体的なキャンペーン効果
昨年に続いて本田圭佑選手を起用。テレビCM、交通広告などで印象的なクリエイティブを展開するとともに、フットサルイベントも実施。こうした施策がメインターゲットである20代男女に響いたかを検証。
今回のキャンペーンのスタートは3月5日。そこで、2013年3月4日から5月12日までを調査対象期間として、前年の同時期と比較して成果を検証した。
まず、年代別に購入者数が増加したかどうか見たところ、購入者人数、個数、金額とも全体的に前年よりも伸びており、全体的にパイが膨らんだと言える。ただ、メインターゲットとしての20代については、前年比98.79%という結果だった。
続いて、施策によって新規購入者が取り込めたかどうかを検証した。すると、新規者の人数では、20代以外がすべて伸びるという結果となり、先ほどの「全体のパイが膨らむ」がここでも数値となって表れた。しかし、期間中購入者における新規者の比率を前年の比率と比較をすると、どの年代も微減傾向となっていた。従って、キャンペーンによる新規顧客の獲得率が上がったとはいえない結果となった。
最後に、「購入率」「1人当り購入個数」「1回当り購入個数(まとめ購入)」について検証を行った。購入者人数は20代が唯一微減となっているものの、購入率はどの年代も前年を上回る結果となった。「1人当たり購入個数」「まとめ買い」については、全体では伸びていないものの、20歳未満についてはいずれも伸びていた。
20代について整理すると、購入者人数は減ったものの、購入率・まとめ買いはいずれも増加。キャンペーンにより、購入経験者のリマインドが促進されロイヤル化への効果があったと言える。
※本調査内容の詳細は『販促会議』2013年8月号にて掲載しています。
検証1:全体的なパイが膨らむ
購入者人数、個数、金額とも全体的に前年よりも伸びたが、20代だけは、いずれも前年を下回った。
検証2:新規購入した人の比率は低下
新規者(対象期間前10週にミンティアの購入がない人)の人数は増えたものの、購入者全体の中での新規者比率は各年代とも低下した。
検証3:すべての年代で購入率が上昇
20歳未満から70歳以上まで、購入率は前年より上昇した。メインターゲットの20代は1回当たりの購入個数が前年を上回った。
調査概要:カスタマー・コミュニケーションズ(株)が保有する全国食品スーパーの顧客ID付POSデータを使用。食品スーパー150万人のデータから全国の購買を対象に分析した。来店客のポイントカードなどによって顧客識別を行い、一人ひとりの購買履歴を収集することで、より深い購買分析が可能となる。