日産・志賀COOやJAL・稲盛氏が登壇 「企業広報賞」表彰式開催

優れた企業広報を実践している企業や経営者らを表彰する第29回「企業広報賞」(経済広報センター主催)の表彰式が28日、都内で開かれた。

今年度の企業広報大賞に選ばれた日産自動車は、元ジャーナリストらを抱える本社内の「グローバルメディアセンター」から動画ニュースを世界に向けて発信するグローバル広報体制や、マスコミからのどんな質問にも経営陣が積極的に答える姿勢が評価された。同社の志賀俊之最高執行責任者は、グローバルメディアセンターの取り組みについて、「1日1本を目標に、英語による動画ニュースを発信している。ものが買われた後の価値をお客さまの立場で、ストーリーで伝えることを心がけている」とコメント。マスコミ対応をめぐっては、「自社のプラスにならないような質問にも対応してくれると評価いただいた。これからもどんな取材にもお答えしていこうと思う」と述べた。

企業広報経営者賞に選ばれたアサヒグループホールディングスの泉谷直木社長は、「広報の役割とは、組織の中と外とのコミュニケーションインフラをつくり、経営の透明性を高めること」と述べた。特設の選考委員会特別賞に選ばれた日本航空の稲盛和夫名誉会長は、「(日本航空に入社後)策を持っていなかったので、会社を良くしていこうと社員の意識改革に一生懸命取り組んだ。何も広報的なことをしてきたわけではないが、3万2000人の社員が必死で取り組んでくれた結果だと思う」とコメントした。

企業広報功労・奨励賞にはJR東日本の薬師晃・広報部担当部長とSGホールディングス経営企画部広報・CSRユニットが受賞した。JR東日本の薬師氏は、平時以外でもメディアに真摯な姿勢で対応していることを評価。佐川急便を擁するSGホールディングスは、近年話題の「佐川男子」など、業界のイメージアップにもつながった広報展開が評価された。

JR東日本の薬師氏は「ステークホルダーから信頼されるため、偽らない、怠らない、あきらめない広報を心がけている」とし、SGホールディングスの近藤宣晃代表取締役は、ダイバーシティーへの取り組みで女性のセールスドライバーが増えていることに触れ、「これからは佐川女子にもご注目いただきたい」と話し会場の笑いを誘った。

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