目当ての動画の前、数秒間で目撃情報募る
見たい動画の前に挟まれる広告。数秒後に表示される「この広告をスキップする」とボタンを、早く見たい気持ちから押す人も少なくないはずだ。
オーストラリア連邦警察はYouTube上で、このスキップボタンを活用し、行方不明者情報を収集する動画広告を展開した。8月末、企画制作を手がけたVMLオーストラリアは、1週間で約120万人が同広告を視聴し、そのうち238人が目撃情報を寄せたと発表している。
"尋ね人広告"はまず、YouTube動画が始まる前の数秒間、行方不明者の顔写真と「この人を見たことがありますか?」という文言を、スキップできない状態で配信。その後、従来のスキップボタンのかわりに、「見かけた」「心当たりない」という2つのボタンを表示する。行方不明者の顔写真には緯度経度情報が付与されており、視聴者の現在地に合わせて適切な写真を表示する仕組み。目撃した人は入力フォームから、さらに詳しい情報を提供できる。
今年25周年目を迎える「ナショナル・ミッシング・パーソンズ・ウィーク2013(行方不明者捜索強化週間)」の企画で、実施期間は7月28日から8月3日まで。オーストラリアでは長期行方不明者が約1600人おり、捜査が迷宮入りしているという。