O2Oから見るリアルとネットの融合(2/4) ネット最大レシピ情報と連動したリアル店舗からの直感的な情報発信!

店舗スタッフのアイデアをリアルタイムに発信

一方、店舗にとっては、パートの方を含め店のスタッフが売り場の商品をスマホで撮影し、コメントをつけて簡単にアップできます。つまり、その時の売り場の状況に合わせたタイムリーな情報発信ができるようになるのです。

今まで、ユーザーにとっては実際に店舗に行かなければ分からない情報が多かった。しかし、この「特売情報」ではそういった情報がリアルタイムで伝わります。また、店舗ごとに、何人のユーザーがが「情報が欲しい店」として登録しているのか、さらに発信した情報を何人の人が閲覧したかといったことも確認できる機能もあります。

そうして実施したことの結果が見えるので、スタッフのモチベーションの向上にもつながります。また、クックパッドのユーザーが検索しているキーワードを閲覧できる機能もあります。
従って、今何が食べたいとか、今晩何を作ろうとしているかのヒントが分かり、より精度の高い情報を発信することができます。

例えば雨が降った後、急に晴れて暑くなったある日、「フローズンヨーグルト」のランキングが急に上昇しました。そういった場合、「急に暑くなってきましたね、ヨーグルトを使ったこんなレシピいかがですか」と気温の変化に応じて、「フローズンヨーグルト」のメニュー提案をすれば、商品が売りやすくなります。

こういう、臨機応変な情報発信できるかどうか、そして売り場で商品対応できるかどうか。これが、これからの店舗の売り上げを左右すると私たちは思っています。当然、私たちはそれを支援すべく、さまざまなことを行っています。その一つが、当社でセレクトした「レシピカード」の配布です。1カ月分まとめて特売情報を活用する店舗に提供しています。

 こういったサービスを採用いただける店舗は拡大しており、スーパーにおけるO2Oの流れが加速していることを実感しています。また、さまざまな店の情報発信をウォッチしているのですが、運用するのが特に上手なのは、店のパートの方々ですね。なぜなら、パートの方の多くは主婦で、ご自分もスーパーで買い物をして帰っているので、情報に実感がこもっているのです。

それに、売り場の担当者同士がコミュニケーションすることで、「こんな写真を撮ってみよう!」と工夫しながら情報発信するようになりました。

ユーザーがスマホを通じてリアルタイムで情報を得る状況に、店舗の現場も素早く対応し、売り場スタッフのアイデアがすぐに・簡単に実現できる状況が広がっていく。そのことで、ユーザーもさらに得られる情報が増え、利便性が高まる。そういった、オンラインでの食に関するコミュニケーションが拡大していくのではないでしょうか。


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澤地正人(株式会社マックス 取締役)
澤地正人(株式会社マックス 取締役)
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