日本ケンタッキー・フライド・チキンは8日、スイーツメニュー「Krushers(クラッシャーズ)」のプロモーションを目的に、オンラインビデオ広告の配信を開始した。
動画広告「食べるクラッシャーズ、できました!」は、KFCのクラッシャーズの商品サイトでも公開している。
動画では、女性たちが次々にクラッシャーズを口に運ぶ様子が映し出され、シズル感やおいしさ、商品が持つ楽しい世界観をストレートに表現。あえて詳細な情報を盛り込まないことで、商品サイトに誘導することも意識している。
クラッシャーズは、同社がこれまでドリンクメニューとして提供してきた商品。9月末に新たに加わった“パフェタイプ”の商品の認知拡大・販売促進を目的に、今回の動画広告の展開に至った。「同商品は、テレビCMを放映しないということを前提に開発がスタートした。できる限り低コストで効果的に話題を拡散し、商品の魅力を伝える方法として、オンラインビデオ広告を選択した」(KFCマーケティンググループ DIGITAL・CRM推進室 川波朋子氏)。
制作・配信にあたっては、インターネット広告配信事業のオムニバスなど3社が提供しているビデオDSP(※注1)サービスを活用。オーディエンスターゲティング(※注2)のため、8月末にKFCサイトのオーディエンスデータ分析を開始し、準備を進めてきた。
新商品のクラッシャーズ パフェタイプは、商品開発の段階からWEB・デジタル領域の担当社員がメンバーに加わり、プロジェクトを進めてきた。「今年6月頃、商品の試食テストを実施した段階から関わってきた。調査段階から関わる商品は、クラッシャーズが初めて」(同)。
同社のマーケティングユニットは、企画・戦略・デジタルCRMと3チームに分かれており、従来は企画チームでテレビ・紙媒体(折込チラシ、POPなど)を中心にキャンペーン骨子が組まれ、そのプランに合わせてデジタルCRMチームがWEB施策を立案・展開するという流れでプロモーションを企画してきた。しかしそれでは、コミュニケーション全体としての統一感がなくなり、各メディアの特性を最大限に活かしきれないという課題があった。「今後は、今回のように商品開発の段階からWEB展開を担うメンバーがプロジェクトに入りこみ、社内横断的に進めていくことが望ましいと考えている」(同)。
※注1
ビデオDSP:RTBを通じ、リアルタイムでオンラインのビデオ広告枠を購入することができるオンラインビデオ特化型のDSP。
※注2
オーディエンスターゲティング:閲覧者に応じて最適な広告を表示するネット広告の手法。