2013年「コピーライターの名誉殿堂」は、西村佳也氏、眞木準氏に決定

東京コピーライターズクラブ(会長:仲畑貴志 以下TCC)は、2013年度TCC HALL OF FAMEとして西村佳也氏、眞木準氏の2人を選出した。

「TCC HALL OF FAME」はその名の通り「コピーライターの名誉殿堂」で、TCCが2003年に始めた顕彰制度である。広告コピーのクオリティと社会的評価を高めるうえで、顕著な功績を残した先達を称え、その業績を後世に伝えるために制定し、今年で11年目を迎えた。これまでに20人のコピーライターが殿堂入りしている。

本年度は「触ってごらん、ウールだよ。」(ザ・ウールマーク・カンパニー)、「なにも足さない。なにも引かない。」(サントリー)などのコピーで知られる西村佳也氏、そして「恋を何年、休んでますか。」(伊勢丹)、「トースト娘ができあがる。」(全日本空輸)などのコピーで知られる故・眞木準氏が選出された。


西村佳也氏(左)ポスター/ザ・ウールマーク・カンパニー/1982 (右)雑誌/サントリー/1991

眞木準氏(左)ポスター/伊勢丹/1989 (右)ポスター/全日本空輸/1980

(作品引用 :「コピー年鑑2013」HALL OF FAMEページより)

選考委員会の朝倉勇氏は、「つねに本質をとらえ、技巧に頼ることなく品位ある日本語を用いて、読者の心情と知性にふかく届くコピーで広告づくりをされてきた西村佳也さん。一方、ただひとことで広告テーマを言い表す独特・新奇なコピーを連打し、現代社会にも話題を呼んでこられた眞木準さん。このお2人を「コピーライターの名誉殿堂」にお迎えできたことは、TCCの喜びにとどまらず、日本の広告界、また社会にとっても喜ばしいことであると思います」と述べている。

なお、ホール・オブ・フェイム顕彰式は10月25日にTCC賞授賞式と併せて執り行われる。また、両氏の功績は「コピー年鑑2013」(11月上旬発売)にも収録される。


西村佳也(にしむら よしなり)
1942年、東京都生。早稲田大学政治経済学部卒。オカスタジオ、サン・アド等を経て、74年フリーに。2004年より多摩美術大学非常勤講師を勤め、07年教授。09年退任。サントリー、資生堂、西武百貨店、IWS、NTT、日産、トヨタ、日本生命、東芝、PRGR、バージンエアライン、キリンビールなどの広告を手がけ、毎日広告賞・朝日広告賞・ADC会員賞・TCC賞・クリオ賞・IBA賞・カンヌ賞など受賞多数。東京アートディレクターズクラブ会員。
眞木準(まき じゅん)
1948年、愛知県生。慶應義塾大学経済学部卒。71年、博報堂入社。83年、眞木準企画室設立、フリーとなる。74年、ソニーでTCC最高新人賞受賞。サントリー、伊勢丹、三陽商会、全日本空輸などの広告を手がけ、TCC賞はもちろんACC賞、朝日広告賞、読売広告大賞などで受賞多数。多彩で知名度の高い仕事群の中に社会的に流行したまさに「キャッチフレーズ」を多く残した。2009年、死去。

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