第51回宣伝会議賞特別企画 トークイベントレポート@福岡―江口カン氏×伊藤総研氏

第51回宣伝会議賞では10月1日~30日、これまでの歴代グランプリと社会・広告の動きを振り返るパネル展示を大阪・名古屋・福岡で開催しました。会期中には、各地を代表する広告クリエイターによる特別トークイベントも開催。現代の広告のあるべき姿や、宣伝会議賞への取り組み方のポイントなどが語られたイベントの模様を、ダイジェストでご紹介します。

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福岡では10月27日、天神駅近くの宣伝会議九州本部セミナールームにて、KOO-KIの映像ディレクター・江口カン氏とフリーエディター・伊藤総研氏によるトークイベントを開催した。

テーマは「企画・発想のヒントとクリエイティブ」。

同じ福岡出身で、映像・雑誌という異なるメディアで活躍する2人が、企画・アイデアを生むコツと、それをいかに制作につなげていくかについて意見を交わした。

江口氏はコピーライター養成講座、伊藤氏は編集・ライター養成講座で、それぞれ講師を務めた経験があるが、対談するのは今回が初めて。

冒頭、「今日は江口さんに聞きたいことがたくさんあるんです」と切り出した伊藤氏が、自己紹介もそこそこに、江口氏に質問をぶつけていった。

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※宣伝会議デジタルマガジンの記事が表示されます。

「オリエンを受けてから、企画を組み立てるまでの道筋は?」との質問に対しては、「クライアントの話を聞きながら、『何となくこうじゃないかな』というものは意外とすぐに出てくる。そして実は、この時に出た発想が一番良いということが多い。悩みながらひねり出したものは発想の骨格が弱いので、企画に強さがない」と江口氏。

映像における表現については、「悲しい場面を悲しく表現するだけでは不十分。悲しみの中にも笑いはあり、その笑いが逆に切なさを増幅させたりする。リアルな生活のシーンってそういうものだと思うし、そこまで描ききれて初めて人の心に残る表現になると思う」など、これまで制作に携わった映像を実際に流しながら説明した。

江口氏から伊藤氏に対しては、「伊藤さんはいろいろなことを知っているが、普段どのように情報を仕入れているのか」との質問が。

伊藤氏は「特にアンテナを張っている意識はないが、たとえば僕は『BRUTUS』の編集に携わっているので、いわゆる『BRUTUS』的な情報は自然と入ってくる。普段なら意識しない情報や人も、ひとつのテーマや企画に深くコミットしていると、形を変えて向こうから飛び込んでくる」などと話した。

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