※『宣伝会議』10月号、11月号掲載記事より抜粋。
【インタビュー】
ただ今、活躍中! 2013年TCC新人賞、OCC新人賞、CCNほか受賞多数
正樂地 咲 さん(電通中部支社/コピーライター)
大阪生まれ、大阪育ち。大学生の時にコピーライター養成講座基礎コース・上級コースを受講。新卒で2007年電通入社、関西支社を経て2011年末から中部支社へ。お菓子、カードゲーム、ランドセル、遊園地、家電、ガスコンロ…と、小さな子どもやファミリーのための商品を担当する機会が多い。
宣伝会議賞に初めて挑戦したのは入社2年目の時のこと。クリエーティブ局に配属されてすぐの頃に約80本応募しました。そのうち1本だけが1次審査通過。
翌年の第46回は、学生時代からずっと好きだったラジオで勝負!と意気込み、ラジオCM作品だけを30本ほど応募したものの、唯一1本がやっぱり1次審査通過止まり。
少しふてくされたものの、その年のグランプリ作品「家は路上に放置されている。」を目にした瞬間、圧倒的な骨太さにひれ伏すばかりでした…。
そこから3年間は、日々の仕事の中で、コピーを書き、企画をすることの辛さが分かり始め、「広告は、賞のためのものじゃないし」「今は仕事が忙しいし」と言い訳をして、しばらくの間、広告賞へトライすることから逃げていました。
そのくせ完全には諦めきれず、毎年『SKAT』はチェックしていて、会社の同期や後輩、一緒にコピーライター養成講座を受講していた人の名前を見つけては焦ったり、その人が書いたコピーのクオリティの高さに落ち込んだり…。
どうしようもない気持ちを抱えつつ、コピーライターになって5年が経った頃に、電通関西から電通中部へ出向となりました。
関西時代はCMの企画が多かったのですが、中部でグラフィックコピーを書くチャンスがぐんと増え、「純粋にコピーと向き合おう」と、コピー講座に通っていた時の気持ちに立ち返ることができました。
アートディレクターの先輩が「自分の気持ちでコピーが書けるようになるまで、まず商品のことを心底理解する」など、基礎の基礎を一から叩き込んで下さり、コピーライターの先輩が何度も何度も私のコピーを見て下さった結果、今年のTCC新人賞をはじめ、たくさんのコピー賞につながりました。
賞のために仕事をしているのではもちろんありませんが、本当にうれしくて。
この文章の流れ的には「今年からまた宣伝会議賞、がんばります!」と爽やかに言い切れるといいのですが、コピーを書くのは楽しくも苦しく、あぁ…恐いなぁとネチネチ思ってお腹が痛くなっています。