ネットリサーチ事業国内最大手、年間2万件以上の調査を運用するマクロミル。同社は新たに、無料で始められるセルフアンケートASP「Questant」をリリースする。大手企業や中小企業のほか、行政やNPO、教育機関など幅広い利用を見込んでいる。
企業規模問わず使える低コストとリアルタイム性
マクロミル「Questant」立ち上げチームのメンバー。(前列右から)責任者の荒川徹・榎本剛・光村拓也、(後列右から)渡辺章子・広瀬信輔・青木努・三浦絵美ら各氏。
マクロミルは通常、専任担当者を通じて同社が抱えるモニターへ配信するなど、コンサルティングを含むネットリサーチサービスを提供している。
一方、今回リリースする「セルフアンケート」とはユーザーが自ら質問項目を作成し、自社が持つ顧客リストなどを使って声を集める手法のこと。そのため安価な料金でのサービス提供を実現し、思い立った時にいつでもユーザーの声の収集やニーズの把握が可能となる点が特徴だ。
現在、米国を中心にセルフアンケートASPの市場が広がっており、日本国内でも近年、利用する企業や消費者が増えてきた。
「スマートデバイスやソーシャルメディアの普及によりマーケティングの手段が変わり、大手企業のみならず、中小企業もより迅速に確信ある意思決定が求められる。リアルタイムにユーザーの声を集めてニーズを把握し、新たな施策を実行するスピードが必要とされている」と説明するのは、セルフアンケート事業を統括する荒川徹氏(DIYサービス準備室 室長)だ。
今回リリースされた新サービス「Questant」は無料プランから始めることができ、3つの有料プラン(例:年間2万9800円/税別)を設定した。
想定されるセルフアンケートの用途は社内外問わず様々で、商品やサービスに対する満足度を調べたり、企業の広告やブランドイメージ、商品パッケージに対する印象や意見を集めたりといったシーンにも適している。従業員の満足度調査や社内イベント、サークルの飲み会の出欠確認など、プライベートでの利用も可能だ。
「セルフアンケート事業参入の背景には、マーケティングビジネス領域におけるスピード、コスト面の“ダウンサイジング”や“ロングテールへの浸透”を実現しようとする、マクロミルの経営方針がある。これにより、ネットリサーチ事業ではリーチできなかったお客さまにも自社の事業に役立つ“驚き”をより早く、簡単に発見していただけるよう、裾野を広げていければ」(荒川氏)。
「Questant」のサービスコンセプト「アンケートをつくろう。驚きを見つけよう。」にも、このような思いを込めている。
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