【連載】「電信柱の陰から見てるタイプの企画術」――福里真一
1、はじめに
2、第1回「電信柱の陰からおずおずと語りはじめる」
3、第2回「幼稚園では藤棚の柱の陰だった」
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(1) ー こちらの記事です。
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(2)
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(3)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(1)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(2)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(3)
髙﨑 福里さん、電信柱タイプを盾にしてません?(笑) 「いやいや、電信柱の陰から見てみるとですね…」って言うの、「僕、よくわからないんですけど…」とか言いながら、めちゃくちゃなこと言ってくる人のやり口に似ているんじゃないかと。
福里 あまりに世間の風当たりが厳しいので、電信柱でよけているんです。「電信柱がある」と思うことで、まあ、それは妄想ではあるんですけど、少しは生きやすくなっているというか。
髙﨑 本当は、電信柱の陰タイプじゃないんじゃないですか?
福里 本当です!
髙﨑 怪しいな~。演じてる可能性がありますねえ。
福里 髙﨑さんみたいに、おそらく子供の頃から、人々に愛され、尊敬されてきた人にはよくわからないんだと思いますよ。僕なんか、批判されるか、黙殺された記憶しかないんですから。
髙﨑 福里さんは人から批判とかされることないでしょう?
福里 いや、人と関わることが少ないので、表立ってはないんですが、なんかそういう気配を感じますね。でも、なんかですね今は、僕ひとりの会社、「ひとりワンスカイ」だから、ごまかしがきいてるんですけど電通にいた時には、本当に孤立していましたからね。
髙﨑 福里さんは、電通に何年いました?
福里 9年間です。最後のほうは、本当にひどかったです。ほとんど、社内の誰とも会話してなかったですし。自分でも問題と思うのは、いま考えると、2001年に電通を辞めてワンスカイに行くとき、誰にも一言も挨拶してないんですよ。上司にも先輩にも、誰にも挨拶してない。相当、非常識な人間ですよね…。電通で一度も送別会が開かれなくて、そのことをずっと恨んでいたんですけど、それもしょうがないというか。とにかく冷静に思いだすと、「お世話になりました」とか「電通を辞めてワンスカイに行きます」とか誰にも言ってないんですよ…。
髙﨑 それ、完全に逆恨みじゃないですか(笑)。
福里 まあ、そういういろんなことが「電信柱の陰から見てるタイプなんで」と言うことで許されていくといいますか。だから「あいつ、なんか感じ悪いんじゃないか」とか「暗いんじゃないか」と思われてしまう前に「いやいや、僕は電信柱の陰から見てるタイプなんで」って言ってしまおう、と。そう言ってしまうと「その割には、意外と明るいじゃないですか」という感じになったりするんですよ。
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【連載】「電信柱の陰から見てるタイプの企画術」――福里真一
1、はじめに
2、第1回「電信柱の陰からおずおずと語りはじめる」
3、第2回「幼稚園では藤棚の柱の陰だった」
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