「電信柱の陰から見てるタイプの企画術」刊行記念 特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(3)


【連載】「電信柱の陰から見てるタイプの企画術」――福里真一
1、はじめに
2、第1回「電信柱の陰からおずおずと語りはじめる」
3、第2回「幼稚園では藤棚の柱の陰だった」
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(1)
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(2)
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(3) ー こちらの記事です。
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(1)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(2)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(3)

企画の“筋力”は鍛え続けて強くなる

髙﨑 僕、喫茶店で福里さんがひとりで企画している姿を何回かみたことありますよ。
その姿見ると、なんかほっとします。

福里 髙﨑さんは今はECDですよね?組織の中で、役割の変化があるでしょうけれど。ぼくはワンスカイになった時から、何も環境がかわってないんです。もうただひたすら、ずっとCMの企画を考え続けている。これでいいのか、不安にもなりますが…。

髙﨑 いつまででも、できる仕事だからいいじゃないですか。

福里 でもCMの企画って人が思う以上に面倒くさいので、毎日続けてないととてもじゃないけど、できなくなりますよね。商品のことを伝えているのはもちろん、タレント事務所も納得し、予算にはまる。これ、1週間やらなかったら、もう面倒くさくて、できないと思いますね。

髙﨑 そうですね。ほんと企画力って筋肉ですよね。さぼるとあっというまに筋力が落ちる。

福里 実際に形にならないモノ、さらに提案していないモノも含めたら、本当に大量に企画しないといけない。それをよく毎日続けていると思いますよね。あんまり誰からも褒められたことないですけど。誰かにほめられたいです。

髙﨑 そういうこと言うと、目指す人が減ってしまうかもしれないですけど。

――逆に企画力は天性の才能だけでなく、鍛えられるものとも受け取れると思うんですが。

福里 そうですね。村上春樹さんも毎日書き続けることが大事、みたいなことを言ってますよね。

――毎日、企画をし続ける。そんな日々の中で、心が折れそうな時にはお二人の本を読んで、元気を取り戻す?

髙﨑 読者の方の性格でどちらか選んでもらえると。

福里 ちょっとダメなタイプの方は僕の本を選んでもらえると。

髙﨑 心が折れた時に読む企画本。福里さんの本が「内科本」なら、僕の本は心がけがしたときに読む「外科本」かもしれないですね。

――ありがとうございました。


【連載】「電信柱の陰から見てるタイプの企画術」――福里真一
1、はじめに
2、第1回「電信柱の陰からおずおずと語りはじめる」
3、第2回「幼稚園では藤棚の柱の陰だった」
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(1)
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(2)
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(3) ー こちらの記事です。
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(1)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(2)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(3)

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福里真一(ふくさと・しんいち)ワンスカイ CMプランナー・コピーライター
1968年鎌倉生まれ。一橋大学社会学部卒業。92年電通入社。01年よりワンスカイ所属。いままでに1000本以上のテレビCMを企画・制作している。主な仕事に、吉本総出演で話題になったジョージア「明日があるさ」、樹木希林らの富士フイルム「フジカラーのお店」、トミー・リー・ジョーンズ主演によるサントリーBOSS「宇宙人ジョーンズ」、トヨタ自動車「こども店長」「ReBORN 信長と秀吉」「TOYOTOWN」、ENEOS「エネゴリくん」、東洋水産「マルちゃん正麺」など。その暗い性格からは想像がつかない、親しみのわくCMを、数多くつくりだしている。

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