【インタビュー】新聞で企業の「決意」届ける――パナソニック・上川内利博 氏

出稿の検討材料となるデータがほしい

ただ一方では、テレビや雑誌、OOH、ネットなどメディアが多様化する中で、限られた広告予算をどう配分するのかを検討するとき、新聞広告はかつてほど使われなくなったことも事実です。

それには様々な要因が考えられますが、広告に期待する効果が広告主にきちんと伝わってこないことは大きいと言えるでしょう。自社店舗を持ち直販している企業は、広告を出稿した後、どんな反応があったかを調べることができます。

しかし、当社のように自社で実店舗やオンラインショップを持っていない企業にとって、直接的な広告効果を測るのは容易ではありません。直販を行う企業が、新聞広告を継続的に出している理由はブランディング効果だけではなく、販売に直結しているという実感を持てるからだと思います。

日本アドバタイザーズ協会(JAA)新聞委員会としても、新聞広告の効果を、広告を出稿する企業側に提供してもらえるよう新聞社側にお願いしようと考えています。

具体的には受注件数でも問い合わせ件数でも構いません。業種のみで社名を伏せたかたちで十分だと思います。広告を出して得られた成果が具体例として示されると、出稿に踏み切る際の貴重な指標となります。

もちろん、「J―MONITOR」(新聞広告の効果指標を標準化・第三者化するためのプラットフォーム)の導入によって、今まで個々の新聞社では実現が難しかったことが共通のフレームで調査できるようになったことは、とても大きな進展だと考えています。そうした取り組みは評価しつつも、さらなる取り組みをぜひ期待したいところです。

新聞広告を使いたいと考えていても、どう活用していいのか分からない企業はたくさんあるはずです。広告効果に関するデータの開示は、こうした企業が新聞広告を活用するための大きな後押しになるでしょう。

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「新聞広告の日」特別号
「新聞広告の日」特別号

広告メディアとしての新聞の価値は十分に認識されているのか――。

宣伝会議は10月の「新聞週間」、同月20日の「新聞広告の日」に合わせ、メディアニュートラル時代の新聞のあり方にスポットを当てた新聞「アドバタイムズ」を発行しました。掲載記事をWeb上に順次掲載していきます。

「新聞広告の日」特別号

広告メディアとしての新聞の価値は十分に認識されているのか――。

宣伝会議は10月の「新聞週間」、同月20日の「新聞広告の日」に合わせ、メディアニュートラル時代の新聞のあり方にスポットを当てた新聞「アドバタイムズ」を発行しました。掲載記事をWeb上に順次掲載していきます。

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