【インタビュー】地域密着こそが新聞の強み――味の素・髙橋健三郎氏

全国の地方新聞社40社とタイアップした企画広告を展開

新聞はよく「確認メディア」と言われますが、冷食の主な購買層である家庭の主婦の方々が自宅でじっくり読み、理解していただく媒体として、このケースでは新聞がとても役に立ちました。

3つ目に挙げた「地域性」は、日本全国の皆さまをターゲットとする、食を扱う当社にとって欠かせない視点です。地方紙は、各地域に密着した非常に重要なメディアであり、津々浦々にまで我々の考えや思いを届けられる貴重な手段のひとつです。

2011年より年に2回、全国の地方新聞社40社とそれぞれタイアップした広告企画を展開しています。一企業の広告という役割を越えて、地方紙が地域の生活者と共に生きるメディアだと分かるスキームにしたいと考えました。各紙の皆さんも我々の思いを理解していただき、毎回ユニークな記事広告ができあがっています。

12年7月のロンドン五輪の時期には、体づくりをテーマにした食事を「勝ち飯」と名付け、ご当地の食材を使ったレシピを紹介しました。


2013年6月の「世界環境デー」に合わせ、地方新聞社40社による地元の旬の素材を使った「エコうまレシピ」を紹介

一方、今年の6月5日の世界環境デーには「エコうまレシピ」というコンセプトを立て、40社と各地の旬の食材を使ったレシピを開発しました。地産地消による輸送コストの低減は、環境への配慮にもつながります。広告面では、地元の食材を消費するあなたの行動が環境保全になる、と伝えることを目指しました。

昨今のメディア環境の変化に伴い、新聞の役割が変わった、縮小したという議論も聞かれますが私はそれ自体は何も変わっていないと考えています。むしろメディアが多様化したからこそ、新聞が果たす機能が明確になり、狙いを定めた広告を展開しやすくなっているのではないでしょうか。

機能や役割が際立ってきているという点は、生活者から見ても同じだと思います。生活者は今、一日を通してさまざまなメディアに接触しています。テレビしか見ない、Webの情報しか信じないという人はいません。だからこそ、我々が想定する以上に、新聞に期待することが生活者の中でクリアになっている。そんな気がしています。

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「新聞広告の日」特別号
「新聞広告の日」特別号

広告メディアとしての新聞の価値は十分に認識されているのか――。

宣伝会議は10月の「新聞週間」、同月20日の「新聞広告の日」に合わせ、メディアニュートラル時代の新聞のあり方にスポットを当てた新聞「アドバタイムズ」を発行しました。掲載記事をWeb上に順次掲載していきます。

「新聞広告の日」特別号

広告メディアとしての新聞の価値は十分に認識されているのか――。

宣伝会議は10月の「新聞週間」、同月20日の「新聞広告の日」に合わせ、メディアニュートラル時代の新聞のあり方にスポットを当てた新聞「アドバタイムズ」を発行しました。掲載記事をWeb上に順次掲載していきます。

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