止まらない「食品偽装」。著名ホテルを襲った激震の風評の損失状況を分析する(1)

各社の対応

阪急阪神ホテルズ

約1億1000万円の返金、「偽装でない」発言で炎上し、最後は社長辞任に追い込まれた。2013年10月22日に発覚、同日対応を行った。対応方法としては、Web上での謝罪文掲載、記者会見、対応窓口の設置、利用金額の返金である。同日から報道が過熱し、テレビ露出は153番組、合計17時間33分7秒でマイナス広告価値換算で約105億3200万円相当の被害結果となった。

阪急阪神ホテルズ

ザ・リッツ・カールトン大阪

3カ月前に判明していた内容を公表せず、謝罪ページも今は削除している。本件発覚は、2013年7月22日であり、対応は同グループの阪急阪神ホテルズの発表後である10月25日に行われた。

ザ・リッツ・カールトン大阪

対応としてはWeb上での謝罪文掲載(現在は、掲載内容は削除されている。)、記者会見、対応窓口の設置、利用金額の返金である。発表同日より報道が加熱し、テレビ露出は58番組、合計6時間1分31秒で、マイナス広告価値換算で約36億1500万円に相当する被害結果となった。

ザ・リッツ・カールトン大阪謝罪文
※この掲載内容は既に削除されており確認できない。

続きは11月15日(金)に掲載します。


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白井 邦芳(危機管理コンサルタント/社会情報大学院大学 教授)
白井 邦芳(危機管理コンサルタント/社会情報大学院大学 教授)

ゼウス・コンサルティング代表取締役社長(現職)。1981年、早稲田大学教育学部を卒業後、AIU保険会社に入社。数度の米国研修・滞在を経て、企業不祥事、役員訴訟、異物混入、情報漏えい、テロ等の危機管理コンサルティング、災害対策、事業継続支援に多数関わる。2003年AIGリスクコンサルティング首席コンサルタント、2008年AIGコーポレートソリューションズ常務執行役員。AIGグループのBCPオフィサー及びRapid Response Team(緊急事態対応チーム)の危機管理担当役員を経て現在に至る。これまでに手がけた事例は2700件以上にのぼる。文部科学省 独立行政法人科学技術振興機構 「安全安心」研究開発領域追跡評価委員(社会心理学及びリスクマネジメント分野主査:2011年)。事業構想大学院大学客員教授(2017年-2018年)。日本広報学会会員、一般社団法人GBL研究所会員、日本法科学技術学会会員、経営戦略研究所講師。

白井 邦芳(危機管理コンサルタント/社会情報大学院大学 教授)

ゼウス・コンサルティング代表取締役社長(現職)。1981年、早稲田大学教育学部を卒業後、AIU保険会社に入社。数度の米国研修・滞在を経て、企業不祥事、役員訴訟、異物混入、情報漏えい、テロ等の危機管理コンサルティング、災害対策、事業継続支援に多数関わる。2003年AIGリスクコンサルティング首席コンサルタント、2008年AIGコーポレートソリューションズ常務執行役員。AIGグループのBCPオフィサー及びRapid Response Team(緊急事態対応チーム)の危機管理担当役員を経て現在に至る。これまでに手がけた事例は2700件以上にのぼる。文部科学省 独立行政法人科学技術振興機構 「安全安心」研究開発領域追跡評価委員(社会心理学及びリスクマネジメント分野主査:2011年)。事業構想大学院大学客員教授(2017年-2018年)。日本広報学会会員、一般社団法人GBL研究所会員、日本法科学技術学会会員、経営戦略研究所講師。

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