意外なところでは、3位の「日本全国お雑煮文化圏地図」があります。2011年の大晦日の夕方に公開したため、当然メディアでの掲載はほとんどなかったのですが、年が明けた翌日の元日から、たくさんのいいね!やツイートがつく結果になりました。
自分自身の経験から考えても、元日のお昼過ぎなど、帰省先の実家で意外にヒマを持て余し、フェイスブックやツイッターに普段以上にアクセスするものです。
そこで、お正月の話題としてタイムリーで(多くの人が食べたばかり)、各家庭で特徴があり、誰もがひとこと言いたくなる「お雑煮」の具や出汁、お餅の形などをエリアごとに比較した地図ということで、みるみるシェアが伸びて行きました。
それまで、ソーシャルメディアでのバズというのは、少なくともきっかけとしてマスメディアなどで話題になり、それを増幅するものとして捉えていたのですが、タイミングと話題さえ合えば、ソーシャルメディアのみでも話題になり得ることがわかりました。
一方、反響の少なかったトリップグラフィックスは以下のような結果に。
1. 東北夏祭り 2013
2. 唐辛子の生産量TOP20の国
3. 世界のチキチキ動物レース
4. 海外旅行先での消費金額国別ランキング
5. 主要エアラインのビジネスクラスシート比較
残念ながら最も反響が少なかったのが、「東北夏祭り2013」。これは、東北の夏祭りの関心が低いというよりも、企画段階で、何を紹介したいかの絞り込みが足らず、お祭りの内容なのか、日程なのか、場所なのか、見せたいことのフォーカスがはっきりしないために、結果として使い勝手の低いものになってしまったことが原因と思われます。
3位の世界の動物レースや4位の海外旅行先の消費金額も同じく、テーマ的には面白くなりそうなのですが、フォーカスやアングルがはっきりしないまま進行してしまい、何を伝えたいのかわからないものになってしまったことが原因かもしれません。
一方で2位の唐辛子の生産量と5位のビジネスクラスのシート比較は、伝えたいことははっきりしているものの、そもそものデータ自体の関心が低く(唐辛子は消費量の比較で、シート比較はエコノミーでやるべきでした)、企画段階での失敗と言えるかもしれません。
ただ、これらの分析は完全に後出しでしかなく、制作時は「これは面白い、ウケるに違いない」と信じており、ウケるかウケないかが、結果が出るまでわからないところも、制作の面白さだと考えています。