このところ、ゲームに限らずスマホ向けアプリの寿命が短い現象に拍車をかけているのが、この手のターゲティング広告を報酬に釣られてうっかり採用した結果、そのサービスを利用している人が類似の別のサービスにごっそり移っていく手助けを自分からしてしまった、という仮説もまた、成り立つわけです。
なお、このCyberZの仕組みは、技術的にはとても良く出来ています。ただ、外部から挙動の確認が容易で、出口(FOXのSDK採用アプリ)と入り口(RTBに応じる広告掲載側)とが握れれば、中で何が起きているのかリバースエンジニアリングが極めて簡単です。
どのデータが取られて、どういう参照の結果、大項目のタグが生成されて広告掲載側に提供されそうかぐらいまでは、意外と分かるのではないでしょうか。
クライアントのデータを吸い上げて集め、CyberZでユーザーごとにセグメント分けをして、競合のクライアントに売る仕組みである以上、クライアントに「ユーザー流出しても良いから、こういう機能性が欲しい」という要望に応え続けない限り焼き畑農業になってしまいかねません。
しかも、F.O.Xはスマートフォン広告向けソリューションツールと言っています。これを搭載するクライアント側のメリットはどこまであるのでしょうか。
結局、アプリ商売が儲からなくなってきたというよりは、他よりもより多く客を奪うためにこの手のターゲティング広告を数多く仕掛ける必要があるので、ローンチ後の広告宣伝に予算を取られてしまう現状があるのでしょう。
2014年は、スマホも普及し成熟の段階にありますので、やはり懸賞アプリやリワードの話も含めて「良くないとはわかってるけど儲かるからいいや」ってあたりは総じてツッコミが入るような世界になっていくでしょう。まあ、実際ツッコミますし。
一方、よく分からないけどGREEが突然メルマガ市場に参入していましたが、先日、突然撤退が発表されました。2013年2月スタートで、来月2月末で配信終了とのことですので、ちょうど享年1歳という状況であります。お疲れ様でございます。
ブログでは読めないとか大きなお世話だカス。芸能人のウェブコンテンツの雄、アメーバがブログでの広告タイアップに固執して有料配信を手がけない分、そこの需要に攻め込んだのは悪い話ではなかったのかもしれません。ただ残念ながら恐らくGREEオフィスの家相が風水的に悪く、見事に壊滅した模様です。
何事もチャレンジすることは良いことですね。一般論ですけど。