niconicoの杉本誠司さんに聞きに行く!「脱マスプロモーションの方向性」(前編)

【「広告なのにシェアされる」コンテンツマーケティング入門】
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谷口 マサト(LINE 広告事業部 チーフプロデューサー)
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杉本 誠司(二ワンゴ 代表取締役社長)

ユーザーのアラートに気づけるか?

谷口:私はLINEのプロデューサーとして、広告とコンテンツを融合させた企画の形を模索してきました。最近「ニコ生」を使った企画を始めたのですが、公式に載れば、1時間以上にわたり1万人以上が視聴してくれる。相当、価値のあるレアなメディアだなと実感しています。

杉本:僕らの中にはメディアの価値を現金化していくスキルがあまりないというか。「niconico」で広告ビジネスができるという意識があまりなかったんです。もちろん、お金になるからと言って、そこに邁進すべきかといえばそうでもないのですが。

谷口:「niconico」だと、まずはコンテンツありきで、そこにうまくはまる企業があればコラボするという感じでしょうか。

杉本:そうですね。谷口さんが言うように、私もプロモーション活動をコンテンツ化させていくという方向性は正しいと思います。コンテンツ化することで、ユーザーさんにも受け入れてもらえる企業からのメッセージになる。そして、きちんと「この企画は企業が協賛していますよ。広告企画ですよ」と明示すれば、理解も得られるだろうと思います。

ただ「どこまで行ってよいのか?」という見極めが難しいなと思っています。僕らは「niconico」の運営側にいて、ユーザーさんに罵られることに慣れているばかりに、この方向に進んでいって、ユーザーの心が離れていくようなことがあった時、真の意味でのアラートを鳴らしてもらえるだろうか。それに気づけるだろうかがわからないなと思っているんです。

次ページ 「「ニコ生」の楽しみ方は「ラジオ」的」に続く

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谷口 マサト[LINE 広告事業部 チーフプロデューサー]
谷口 マサト[LINE 広告事業部 チーフプロデューサー]

72年滋賀生まれ。LINE株式会社 広告事業部 チーフプロデューサー。
横浜国立大学の建築学科を卒業後、建築業界には進まず、空手修行のため渡米、主にヌンチャクを学ぶ。空手のテキサス州大会と柔術の大会で優勝した後、帰国するもヌンチャクでは食えず、96年にいち早くネット業界に入る。
制作会社を経て外資系のIT系コンサル会社へ。当時日本で数少ないIA(情報設計)の専門家として、大手コマースサイトのリニューアルを多数担当後、ライブドアへ。現在はLINE株式会社にて、企業とのタイアップ広告企画を担当する。

一方で、運営する個人サイト「chakuwiki/借力」は累計4億2千万PVでベストブログ・オブ・イヤー賞(エンタメ部門)など受賞多数。サイトから発展した『バカ日本地図』などの書籍を宝島社などから6冊出版している。

Blog: http://blog.chakuriki.net/
Facebook: https://www.facebook.com/masato.taniguchi.5
Twitter: http://twitter.com/chakuriki

本コラムは連載【「広告なのにシェアされる」コンテンツ・マーケティング入門】の続編となります。

谷口 マサト[LINE 広告事業部 チーフプロデューサー]

72年滋賀生まれ。LINE株式会社 広告事業部 チーフプロデューサー。
横浜国立大学の建築学科を卒業後、建築業界には進まず、空手修行のため渡米、主にヌンチャクを学ぶ。空手のテキサス州大会と柔術の大会で優勝した後、帰国するもヌンチャクでは食えず、96年にいち早くネット業界に入る。
制作会社を経て外資系のIT系コンサル会社へ。当時日本で数少ないIA(情報設計)の専門家として、大手コマースサイトのリニューアルを多数担当後、ライブドアへ。現在はLINE株式会社にて、企業とのタイアップ広告企画を担当する。

一方で、運営する個人サイト「chakuwiki/借力」は累計4億2千万PVでベストブログ・オブ・イヤー賞(エンタメ部門)など受賞多数。サイトから発展した『バカ日本地図』などの書籍を宝島社などから6冊出版している。

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