niconicoの杉本誠司さんに聞きに行く!「脱マスプロモーションの方向性」(後編)

情報選択の意思決定と多様性のある社会

谷口:スマホの普及によって若いネットユーザーが増えたのと、東日本大震災が発生してから、災害発生時の情報インフラとして機能するネットを見て、ネットの利用がより一般的になってきていると感じています。一方で意識的にネットを利用しているわけではないユーザーが増え、リテラシーの問題も出てきていると思いますね。

杉本:テレビを見る感覚で、ネットのコンテンツに触れてしまう。

谷口:はい。最近、ユーザーがすごく素直になっているのではないかと感じます。例えば以前は斜に構えた視点のコンテンツがウケやすかったんですが、最近はストレートにイイ話の方がウケやすい。

杉本:正しい情報を会話の中から含めて自ら取捨選択していかないといけない。マスメディアが発達する前は、情報選択の意思決定を自分でしていたと思いますが、そのことを忘れてしまったところがあると思うんです。

逆に情報社会が進化することにより、また自分で取捨選択する時代になっている。もともと絶対的な正義などないですから一人ひとりが自ら情報を選択することで、多様性のある社会構造になるのではと思っています。

谷口:それぞれのコミュニティの会話の内容は違いますし、そこにアプローチするにはこれまでのマスアプローチとは異なる方法が必要とされそうですね。杉本さんのお話には、そこでのヒントが多くありました。ありがとうございました。

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二ワンゴ 代表取締役社長 杉本誠司
1967年東京生まれ。89年桜美林大学経済学部卒業。気象情報会社のウェザーニューズなどを経て、2003年、ドワンゴに入社。ニワンゴの立ち上げに携わる。07年12月、社長就任、現在に至る。

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谷口 マサト[LINE 広告事業部 チーフプロデューサー]
谷口 マサト[LINE 広告事業部 チーフプロデューサー]

72年滋賀生まれ。LINE株式会社 広告事業部 チーフプロデューサー。
横浜国立大学の建築学科を卒業後、建築業界には進まず、空手修行のため渡米、主にヌンチャクを学ぶ。空手のテキサス州大会と柔術の大会で優勝した後、帰国するもヌンチャクでは食えず、96年にいち早くネット業界に入る。
制作会社を経て外資系のIT系コンサル会社へ。当時日本で数少ないIA(情報設計)の専門家として、大手コマースサイトのリニューアルを多数担当後、ライブドアへ。現在はLINE株式会社にて、企業とのタイアップ広告企画を担当する。

一方で、運営する個人サイト「chakuwiki/借力」は累計4億2千万PVでベストブログ・オブ・イヤー賞(エンタメ部門)など受賞多数。サイトから発展した『バカ日本地図』などの書籍を宝島社などから6冊出版している。

Blog: http://blog.chakuriki.net/
Facebook: https://www.facebook.com/masato.taniguchi.5
Twitter: http://twitter.com/chakuriki

本コラムは連載【「広告なのにシェアされる」コンテンツ・マーケティング入門】の続編となります。

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横浜国立大学の建築学科を卒業後、建築業界には進まず、空手修行のため渡米、主にヌンチャクを学ぶ。空手のテキサス州大会と柔術の大会で優勝した後、帰国するもヌンチャクでは食えず、96年にいち早くネット業界に入る。
制作会社を経て外資系のIT系コンサル会社へ。当時日本で数少ないIA(情報設計)の専門家として、大手コマースサイトのリニューアルを多数担当後、ライブドアへ。現在はLINE株式会社にて、企業とのタイアップ広告企画を担当する。

一方で、運営する個人サイト「chakuwiki/借力」は累計4億2千万PVでベストブログ・オブ・イヤー賞(エンタメ部門)など受賞多数。サイトから発展した『バカ日本地図』などの書籍を宝島社などから6冊出版している。

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