NHK「みいつけた!」の番組全体のアートディレクションやさまざまな広告のイラストレーションやアートワークで知られるイラストレーター・アートディレクター 大塚いちお氏が、Jリーグ 川崎フロンターレの“ファミリーアートディレクター”に就任した。
フロンターレでは以前からプロモーションに力を入れており、3年前から川崎市の浴場組合と組んで「おフロんたーれ」というイベントを開催している。
これまでに、お風呂桶で知られるケロリン、漫画「テルマエ・ロマエ」とコラボレーションし、グッズなどを制作。
その流れで、「みいつけた!」に登場するオフロスキーともコラボし、「イクフロ」という企画に取り組んだことが発展し、今回の就任となった。
「大塚さんはもともとサッカーファンで、イベント企画以外にも何かご一緒にできればと考えていました。フロンターレのサポーターはファミリー層が中心。
いま川崎市内に増えつつある新しいファミリー層を開拓していきたいという思いもあり、大塚さんの描く温かみのあるポップなイラストを活用し、フロンターレの普及・認知度を向上させる活動を行っていきたいと考えています」(川崎フロンターレ)。
1月にサポーターを招いて行われた「川崎フロンターレ2014新体制発表会見」で、大塚さんの就任が発表された。当日、大塚氏は新しいフラッグのデザインを披露した。
「川崎フロンターレはホームゲームでのイベントなど、とてもユニークなチームでその親しみやすさや楽しさがビジュアルでも伝わるといいなと、青と黒のチームカラーを中心にこのフラッグのデザインをしました。迷彩柄っぽいイメージですが、スタジアムの体温というか、沸き上がるみんなの熱気をイメージしました」(大塚氏)。
関西サッカーリーグの奈良クラブが、中川政七商店代表取締役社長 中川淳氏が2011年にブランドマネージャーに就任しているが、アートディレクターを起用したサッカークラブは初めて。
「ヨーロッパのサッカークラブは音楽やデザインなどのカルチャーと密接ですが、日本はまだ遅れているところがある。大塚さんに就任していただいたことを機に、フロンターレ自体のブランディングも含め、プロモーションやスタジアムのあり方など新しい取り組みをしていきたい」(川崎フロンターレ)。
大塚氏も「フロンターレの試合を観戦することの楽しさ、スタジアム全体の雰囲気がより楽しくハッピーで魅力的なものになるよう、活動していきたい」とコメントしている。契約期間は、2015年1月末まで。