さまざまなソーシャルデザイン活動で知られるアートディレクター 福島治の個展「明日のデザインと福島治「Social Design&Poster」が東京・ギンザ・グラフィック・ギャラリーで始まった。
本展では福島氏が最近新しく立ち上げたソーシャルプロジェクト「GIFTHOPE」を中心に、祈りのツリープロジェクトなど、これまで手探りで生み出してきたソーシャルプロジェクトを紹介。併せて25年にわたり手がける劇団山の手事情社の公演ポスターを一挙公開する。
展覧会の中心となる「GIFTHOPE」は、デザインの力を使った新しいカタチの寄付サイトだ。参加者は「GIFTHOPE」が選んだNPOの活動イメージをメッセージ性のあるデザインにしてサイトに投稿。
「GIFTHOPE」は投稿されたデザインをTシャツなどに商品化し、それを一ヶ月限定で販売。販売価格の30%が支援先のNPOに、10%がデザイナーに支払われるというシステムになっている。会期中、来場者は展覧会会場で「GIFTHOPE」にデザインを投稿することができる。選ばれたアイデアはTシャツとなり、「希望の牧場・ふくしま」の応援に活用される。
「デザインによる支援活動は、グラフィックデザインの本質的な役割をもう一度考える機会となり、その中で、社会が必要とするデザインとは何かが、少しずつ理解できるようになってきた」と語る福島。
デザインだけではなく、その志をも感じる展覧会は6月27日から大阪dddギャラリーでも開催される。
3月20日には、福島氏、永井一史氏(HAKUHODO DESIGN/代表取締役社長)、並河進氏(電通ソーシャル・デザイン・エンジン/コピーライター)によるギャラリートークも予定している(要予約)。
明日のデザインと福島治「[Social Design&Poster]」
会期:開催中~3月31日
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー
時間:11時~19時(土曜日は18時まで) 日曜・祝日休館 入場無料