さわれる検索で日本をちょっと変える。

月間600億以上のPVを誇る日本最大級のポータルサイト、Yahoo!JAPAN。「課題解決エンジン」をコーポレートミッションに掲げ、いま、第二創業期として改装中です。ヤフーブランドを支える同社ブランドマネージャー内田伸哉さんが、変化を続けるヤフーの姿を通じて、アイデアの立案・実施のための考え方を綴ります。

「日本を変えたい」
「日本を元気にしたい」

これは、就職活動生がエントリーシートによく書くセリフです。しかし、この文言を書いた学生は落ちてしまうのではないでしょうか。

なぜか。それはおそらくこれを聞いた面接官が正直なところ、「学生のお前に言われたくないよ。バカ」と思ってしまうからでしょう。

ただ、ひとつ言えるのは「日本を変えたい」「日本を元気にしたい」といったような強い想いを持ったバカだけが、本当に日本を変えたり、元気にすることがあるということ。

ヤフーも「日本を変えたい」……なんて言うとおこがましいかもしれませんが、世の中をもっと良くしていきたい、もっと楽しい世の中にしていきたい、という気持ちは負けず劣らず持っています。

ヤフーはインターネットが普及する初期段階から、みなさんと共にインターネットのサービスを切り開いてきました。で、あるならば、ヤフーはネットの未来を切り開く責任があるのではないか。そう思うのです。

難しいのは「具体的にどうするのか」ということ。

しかしヤフーには、少し先の未来を具体的にするアイデアがありました。それも10年や100年先の未来ではなくて1年後や3カ月後とかのみなさんにとって身近で、リアルで、それでいてちょっぴり楽しい未来を。

そんな考えから生まれたのが「さわれる検索」です。

サイトを見てもらえば詳しくわかるとは思いますが、「さわれる検索」は3Dプリンターとネットを組み合わせた、「検索したものをさわれる形で出力できる」サービスです。たとえば「きりん」と言うと、きりんの3Dデータがネットから検索され、その形が3Dプリンターから出力されます。

いままでインターネットは「見る」と「聞く」を届けてきましたが、今回は「触る」を届けることに挑戦したのです。そして盲学校に設置させていただき、子どもたちに使ってもらいました。おそらく日本で一番「さわる」のを求めているのが盲学校の生徒さんだと思ったからです。

さわれる検索マシーン



プリント中(上)さわれる検索画面(下)

「さわれる検索」の噂は、NHKのニュースなどで瞬く間に広まり、結果、全国から多くの問い合わせを頂きました。今では複数の盲学校に導入されることが決まり、プロジェクトは現在も進行中です。

「日本を変えたい」なんていうのは周りの見えていないバカの言うことかもしれません。

しかし、そんなバカがみんなと違うことを考えるから、少しづつ未来は切り開かれていくのではないでしょうか。

みんなが盲目的になっていて、自分でも必要であるということに気がついていない「!」を発見できる、そんな素敵なバカにヤフーもなりたいと思っているのです。

世界を変えるためには、まず自分が変わらないといけない。

まだまだ成長が続くネットの波に乗りながらヤフーもどんどんと変わっていきます。

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内田 伸哉(ヤフー/ブランドマネージャー)
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