「謎を解く」快感が、O2Oを成功に導く理由。

東急ハンズ・109など「回遊型」謎解きが増えてきた

今回は(1)回遊型の謎解きイベントを、広告やプロモーションの観点から掘り下げてみましょう。

回遊型はその性質上、舞台となる店舗や親イベントの協力のもとで開催されることが多く、集客拡大や知名度向上、販促、閑散期活用などを目的としていることがほとんどです。映画やドラマ、アニメなどのプロモーションとして開催される謎解きイベントもありますが、タイアップについては回を改めて触れることにします。

パルコや東急ハンズ、109 ではこれまで、全国各地の店舗で回遊型の謎解きイベントを開催しています。

O2Oに重点をおいたパルコ、子どもやファミリー向けを意識した東急ハンズ、専任スタッフを多めに配置した109と、ターゲット層や内容はそれぞれ異なりますが、それぞれに工夫をこらしたイベントでした。東急ハンズは昨年2回にわたって開催され、今後も定期的に開催されるとみられます。

また、イオンモールの一部店舗(広島府中、伊丹昆陽、浜松志都呂、幕張新都心ほか)や、ビックロ、書泉、アニメイト、海遊館、箱根園水族館、なんばウォーク、よみうりランド、東京ドームシティアトラクションズなどでは、単館での回遊型謎解きイベントが開催された実績があります。

ショッピングモールや書店、水族館から遊園地まで、幅広い業種で行われ、これらのうちの多くが複数回開催されています。

東京モーターショーや東京ゲームショウ、アニメジャパンなどの大型イベントに付随して
回遊型の謎解きイベントが開催される例も増えてきました。

それほど大型のイベントでなくとも、妖怪おばけ屋敷大博覧会やTシャツ・ラブ・サミット、一部の同人誌即売会などでも謎解きイベントが開催され、好評を博しています。

次ページ リピーター獲得が強み「謎解き×プロモーション」に続く

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南 晃(謎作家)
南 晃(謎作家)

1972年鳥取県生まれ。2007年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程中退。
1996年からIT技術者として活動。2008年フリー。2011年から謎解きイベントの制作を開始。以後、多くの謎解きイベントの制作や謎の提供を行う。2014年IGDA日本SIG-ARG謎解き分科会長。

南 晃(謎作家)

1972年鳥取県生まれ。2007年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程中退。
1996年からIT技術者として活動。2008年フリー。2011年から謎解きイベントの制作を開始。以後、多くの謎解きイベントの制作や謎の提供を行う。2014年IGDA日本SIG-ARG謎解き分科会長。

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