「謎を解く」快感が、O2Oを成功に導く理由。

アンケートや SNS での反応を見るに、家族中で解いて閃いたお父さんがヒーローになったり、親戚の子どもと仲良くなるツールになったりと、思わぬ効果もあったようです。

ここまでくると、最後まで解きたいという欲求が生まれます。
中途半端な状態でいる不快感や、みえない競争相手に負けたくないという心理も手伝い、オフラインへの誘導効果が増強されます。

実店舗では、16問を解いた答えを使った謎が提示されます。
各店舗のあちこちに謎のてがかりが掲示されていますので、店舗内の各所を回遊し、最終的な解答へ進んでいきます。各フロアを回らせることで商品やテナントの露出効果を高めます。実際、多くの参加者が謎解きの最中や終了後に買い物をしたようです。

ラストはやや難問で、それまで得たすべての情報を組み合わせないと解けません。
2通りの解法を用意し、謎解きに慣れた、難しさを求める人も満足できるよう構成しました。

成功者にはちょっとした景品を用意し、記念品として持ち帰ってもらいます。
写真の投稿や周囲へ自慢してもらうことで、さらなる集客へつなげます。

いくつか細かい反省点はあるのですが、アクセス数、来店数ともに伸び、成功したと言って良いイベントになりました。

 ※参考
 パルコの冬セール、「謎解き」効果で前年超える売上達成

このようにO2O施策として、謎解きイベントはとても適しています。
回遊型の謎解きイベントの持つ特徴が良い方向に発揮されると、大きなプロモーション効果が期待できます。

ただし、どんな場面でも活用できるわけではなく、逆効果にならないよう、質の高いコンテンツと運営が必要です。

今回はここまで。
次回(4月9日更新)はタイアップの謎解きイベントについて触れる予定です。


ここで、謎2の答えを。
「ファンシー」です。解けましたか?

最後に今回の謎を。
「探偵パルコアラ×謎解きゲーム」で LINE用に出題した問題をアドタイ用に一部改変したものです。

ちょっと難しいかもしれませんね。答えはかなで7文字です。
それではまた次回。

<アドタイの謎3>

q3
1 2 3 4 5
南 晃(謎作家)
南 晃(謎作家)

1972年鳥取県生まれ。2007年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程中退。
1996年からIT技術者として活動。2008年フリー。2011年から謎解きイベントの制作を開始。以後、多くの謎解きイベントの制作や謎の提供を行う。2014年IGDA日本SIG-ARG謎解き分科会長。

南 晃(謎作家)

1972年鳥取県生まれ。2007年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程中退。
1996年からIT技術者として活動。2008年フリー。2011年から謎解きイベントの制作を開始。以後、多くの謎解きイベントの制作や謎の提供を行う。2014年IGDA日本SIG-ARG謎解き分科会長。

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