雑誌の告知サイトだけではない統合型サイト「OurAge(アワエイジ)」
読者の皆様が想像する、あるいは目にしたことのある雑誌のWebサイトはどのようなものだろうか。発売中あるいはバックナンバーの紹介があり、内容に興味を持たせ雑誌の購入(新規なら書店あるいは定期購読、過去なら通信販売)を促すものになっているのではなかろうか? しかし残念ながらOurAgeはかなり違う世界であるといえる。
OurAgeではもちろんMyAgeを紹介し購入を促しているのであるが、それとは別に独自のコンテンツをPCとスマートフォンで展開しているのである。例えば「大人ビューティ」「からだ元気」「毎日YOJO(養生)」など8つのコラムを中心に、毎日コンテンツを更新している。
そしてあるコラムへの書き込みが140件を超え、そこには、「こんなメディアを待っていました!食、健康へのアプローチをOurAgeで勉強させていただきたいです」「とても気になる記事ばかりで、毎日訪問したいです」「OurAgeから刺激を受けて綺麗になりたいです。いつまでも若々しく元気な女性でいたいと思います」といった読者の生の声が寄せられているということである。
また、OurAgeサイト内の書き込みはもちろん、フェイスブックページも利用してコミュニティを作り、読者(ユーザー)の参加を促している。開始2週間で想定以上の3000人を超える登録者を得て活性化しているということである。
タイアップ企画ではネイティブアドにも挑戦しており、お出かけ女史が旅や食べ歩き、観劇などをリポート。同世代読者の旺盛なおでかけ欲を後押しする企画をスポンサーと展開しフェイスブックも立ち上げてコミュニティ化に取り組んでいるという。
さらにMyAge/OurAgeは雑誌やメディアにとどまらない。本プロジェクトでは、月2回のペースでセミナーを企画したり、この世代の女性たちに向けた元気とおしゃれをかなえるアイテムを企画、販売したり、タイアップスポンサーのサンプリングをしたりということを検討している。その意味では雑誌は統合サイトOurAgeの一つの入り口であるという言い方ができるのではなかろうか?
健活7のキャラクター化でさらなる展開を
MyAge/OurAgeの強みの一つはこのプロジェクトを担当するのが、全員40~50代の女性7人(「健活7」と名付けているとか)であることもユニークな点ではないだろうか。編集部では担当同士で出てくる意見「子供が独立してようやくできた自由な時間を楽しみたい」「健康によいからといってもデザイン性のないものはいや」「結局、一番気になるのはたるみ」など、実感をもとにコンテンツをリアルに追求しているという。例えばOurAgeがスマートフォンに対応していながらメンバーがデジタルはあまり得意でないことから生まれたコンテンツ「大人の女性のスマホ入門」が読者の人気を博しているということである。
筆者の考えでは、上手く健活7をキャラクターし、等身大の仲間として読者に認識されれば今後の展開に大いにプラスになるのではないかと考えている。すなわち「健活7」が本プロジェクトに関する「くまモン」のようなキャラクターになり、コミュニティから誕生してきた企画や商品を世に送り出すときに告知する役割を担えるのではないかと考えている。
このようにMyAge/OurAgeは一見、女性のアンチエイジング雑誌とそのサイトに見えるのであるが、実はその枠を越えてはるかに大きな世界に向けてのトライアルだと考えている。初めての試みなので当初は紆余曲折があるだろう。しかし、それらを乗り越えて読者に支えられることがあれば今までにない強いエンゲージメントを持つメディアに育つのではないだろうかと今から楽しみにしている。
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