手塚プロダクションは7日、丸善書店との共同事業として、丸善 丸の内本店3階にショップインショップ「手塚治虫書店」をオープンした。
漫画家の故・手塚治虫氏が作品に込めたメッセージを、より多くの人に伝えることを目的に展開される同店。手塚氏の代表作として知られる『鉄腕アトム』の主人公・アトムの誕生日が、原作の公式設定で4月7日とされていることにちなみ、今日のオープンに至った。
漫画の単行本はもちろん、画集や絵本、手塚原作を他の作家がリメイクしたコラボ作品の単行本、漫画研究者などが執筆した手塚氏に関する関連書籍など、現在流通している手塚氏に関する書籍をすべて揃えることを目指す。
また、手塚作品を無料で閲覧できる手塚治虫マンガ電子図書館サービス「TEZUKA SPOT」が設置されるほか、オリジナル編集の単行本「オンデマンド書籍」やキャラクターグッズも販売するなど、同店限定の商品・サービスの提供にも力を入れる。
「TEZUKA SPOT」はWi-Fiを活用したエリア限定の漫画配信サービス。手塚氏の漫画作品400冊と、動画コンテンツのモーション漫画50本が配信される。
オンデマンド書籍は、当初『どろろ』『バンパイヤ』『奇子』『初期SF三部作』(『ロストワールド』『メトロポリス』『来るべき世界』)の4タイトルでスタートし、今後も順次刊行される予定だ。
店内の一角にはミニギャラリーも併設され、漫画の複製原画や過去の人気グッズなどが展示される。
こうした店舗の展開はかねてから構想されていたが、書籍・漫画(紙媒体)、デジタル漫画、オンデマンド書籍と、手塚作品の世界を多くの人に楽しんでもらうための統合的なサービスを提供する体制が整ったことから、このたびのオープンに至ったという。