「街歩き×謎解き」は相性抜群!地域活性化・観光PRに成功した事例まとめ

スタンプラリーの役割が謎解きに置き換わった

街歩き謎解きイベントの事例をいくつか紹介してきましたが、共通して言えることは、「謎解き」のもつ特徴である「継続性の高さ」「リピーター率の高さ」は地域振興/観光プロモーションとの親和性が高い、ということです。

従来、スタンプラリーが担っていた役割が、街歩き謎解きに徐々に置き換わっている状況です。街歩き謎解きは途中でやめずに最後まで継続する人が多く、設定されたポイントは全て回ります。

そうすると滞在時間も長くなり、食事や休憩でお金を落とします。
続編が開催されると、リピーターが仲間を連れてやってきます。
謎解きは、観光プロモーションにとって強力なツールとなります。

反面、スタンプラリーと比べてデメリットもあります。
なんといっても、制作にコストがかかります。
街歩きの謎解きは、制作にはかなりのノウハウが必要です。
クオリティの低い謎を作ってしまうと、逆効果となるリスクがあります。
街歩きの場合、謎が解けなかったり、内容に不備があったり、アイテムを紛失してしまったりしたとき、スタッフによる対応が難しいのです。

「公演型」の場合はすぐに対応できることでも、街歩きだと数十分から数時間かかることもありえます。どのようにホスピタリティを担保するかが、参加者の満足度、印象を大きく左右します。

今後は、予算や目的から、スタンプラリーにするか、謎解きにするか、はたまた宝探しや ARG にするか、幅広い選択肢のなかから選ぶことになっていくでしょう。

謎解きという手段のもつ強力な特徴を活かしたイベントが行われることを期待しています。

今回はここまで。
次回は、これまで紹介した類例に入らないタイプの謎解きを紹介し、
謎解きの持つ多様性について解説します。


では前回の「アドタイの謎4」の解答です。

バラバラのピースをうまくならべると、長方形になりそうです。
マスの数も合計で 21ありますので、3×7でうまくいきそうですね。
きちんと組み合わせると、このようになります。

nazo4

タテの列を重ねると、カタカナになりますね。
上から一画目、二画目、三画目のパーツを表しています。

というわけで、正解は「タッチセンサー」でした。

最後に、今回の謎です。
それではまた次回。

<アドタイの謎5>

nazo5

以前は行儀が悪いとされていましたが、最近は広告でもよく見かけますね。

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南 晃(謎作家)
南 晃(謎作家)

1972年鳥取県生まれ。2007年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程中退。
1996年からIT技術者として活動。2008年フリー。2011年から謎解きイベントの制作を開始。以後、多くの謎解きイベントの制作や謎の提供を行う。2014年IGDA日本SIG-ARG謎解き分科会長。

南 晃(謎作家)

1972年鳥取県生まれ。2007年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程中退。
1996年からIT技術者として活動。2008年フリー。2011年から謎解きイベントの制作を開始。以後、多くの謎解きイベントの制作や謎の提供を行う。2014年IGDA日本SIG-ARG謎解き分科会長。

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