欧州エリアにおける日産自動車の事業全体を統括する日産インターナショナル社が
4月24日にYouTube公式チャンネルで公開した動画が、
公開1週間で再生回数340万回(5月2日)、
5月7日現在で375万回と、大きな話題となっている。
動画のタイトルは「NISSAN DEVELOPS FIRST‘SELF-CLEANING’ CAR PROTOTYPE」。
日産が研究開発中の「セルフクリーニング自動車」の
プロトタイプの走行実験の模様が収められている。
プロトタイプは、撥水・撥油性の高い特殊な塗料でコーティングされており、
泥や雨をはじめ、日々の走行中に車体に付着するさまざまな汚れを弾くことができる。
ムービーでは、車体の半分にこの特殊コーティングを施して泥道を走行、
その機能を見える化している。
UltraTech Internationalが開発した、「Ultra-Ever Dry」と呼ばれるこのコーティング技術を
車体に用いた自動車メーカーは日産が初めて。
日産は、欧州地域で生産・販売されるすべてのコンパクトカー「Note」に
この特殊コーティングを施し、世界初のセルフクリーニング自動車を作ろうという
構想を持っている。
公開1週間で340万回以上再生されている「NISSAN DEVELOPS FIRST‘SELF-CLEANING’ CAR PROTOTYPE」
この走行実験は、Webムービー制作のためだけに行われたものではない。
現時点では、この特殊コーティングを標準搭載する予定はないものの、
将来的にはオプションサービスの一つとして導入できるよう、引き続き検討を進める考えだ。
英国の日産テクニカルセンター・ヨーロッパは今後数カ月にわたって、
さまざまな環境下で走行実験を行うという。
日産Noteのチーフ・マーケティング・マネージャーのGeraldine Ingham氏は、
「お客さまが抱える日々の問題の解決に向け、こうした最先端技術の活用は、
今後も積極的に検討していきたい」と話す。
米ADWEEK誌が、動画マーケティング支援会社のvidIQの協力のもと実施している調査
「VIDEOWATCH」によると、同ムービーは、
4月20日~26日にYouTube上でもっとも多く再生されたブランド動画の
ランキングでも第2位にランクイン。フェイスブック上でも、シェア7200件以上、「いいね!」7200件以上、
コメント3300件以上と大きな反響を得ている(同期間中)。
ちなみに、同ランキング第1位はサムスンモバイルUSAの「The Next Big Thing Is Here」だった。
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動画コンテンツを制作するにも、「自社にはネタがない」と悩む企業は多い。
同ムービーは、商品の開発や改良に向けた研究・調査の過程すらも
ユーザーに支持されるコンテンツになり得るということがわかる良例と言えそうだ。