「AIDMA」、「AISAS」…Aから始まるモデルは代理店の罠?

マスマーケティングとCRMは接近する

 
従来のマスマーケティング施策としての「広告」では、誰が認知したか、関心を示したかも分からない。だから常に「認知」からのプロセスを描くしかなかった。そこで「A(Awareness)」から始まる態度変容モデルが流通してきたのも、当然の流れとも言える。購買時点に近いプロセスはプロモーション(販売促進)活動というビロー・ザ・ラインでの役割ということにしていたからだ。

しかしデジタルマーケティングでは、様々な接点からデータを収集して、コミュニケーションの対象を、その購買ファネルに応じてセグメントし、適切なコミュニケーションをすることも可能だ。オンラインマーケティングほど認知から購買・リピートまで一貫した管理ができなくとも、オフラインとオンラインをマージできる対象には、そうした対応も可能だ。ということは、ブランドの認知とイメージ訴求を担うアバブ・ザ・ラインと販売促進活動というビロー・ザ・ラインとが別々に活動することはなくなる。
 
デジタルマーケティングは、「ブランディングコミュニケーション」と「セールスプロモーション」を、対象者を特定しつつ、一気通貫で行なえるものかもしれない。

マスマーケティングとCRMは接近していくと思う。

企業の宣伝部は、こうした状況を踏まえて、スキルの高いマーケターの企業内配備を進めなければならない。

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横山 隆治
横山 隆治

1982年青山学院大学文学部英米文学科卒。同年、旭通信社入社。96年インターネット広告のメディアレップ、デジタルアドバタイジングコンソーシアムを起案設立。同社代表取締役副社長に就任。01年同社を上場。
インターネットの黎明期からネット広告の普及、理論化、体系化に取り組む。2008年、ADKインタラクティブを設立。同社代表取締役社長に就任。企業のマーケティングメディアをPOEのトリプルメディアに整理する概念を日本に紹介。
2010年9月、デジタルコンサルティングパートナーズを主宰。2011年7月、デジタルインテリジェンス代表取締役に就任。
現在に至る。

【主な著作】
「顧客を知るためのデータマネジメントプラットフォーム DMP入門」インプレスR&D (2013年)
「ビッグデータ時代の新マーケティング思考」ソフトバンククリエイティブ(2012年)
「DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門」インプレスR&D(2012年)
「トリプルメディアマーケティング」インプレスジャパン(2010年)
「次世代広告コミュニケーション」翔泳社(2007年)
「究極のターゲティング゙―次世代ネット広告テクノロジー」宣伝会議 (2006年)
「インターネット広告革命」宣伝会議(2005年)

横山 隆治

1982年青山学院大学文学部英米文学科卒。同年、旭通信社入社。96年インターネット広告のメディアレップ、デジタルアドバタイジングコンソーシアムを起案設立。同社代表取締役副社長に就任。01年同社を上場。
インターネットの黎明期からネット広告の普及、理論化、体系化に取り組む。2008年、ADKインタラクティブを設立。同社代表取締役社長に就任。企業のマーケティングメディアをPOEのトリプルメディアに整理する概念を日本に紹介。
2010年9月、デジタルコンサルティングパートナーズを主宰。2011年7月、デジタルインテリジェンス代表取締役に就任。
現在に至る。

【主な著作】
「顧客を知るためのデータマネジメントプラットフォーム DMP入門」インプレスR&D (2013年)
「ビッグデータ時代の新マーケティング思考」ソフトバンククリエイティブ(2012年)
「DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門」インプレスR&D(2012年)
「トリプルメディアマーケティング」インプレスジャパン(2010年)
「次世代広告コミュニケーション」翔泳社(2007年)
「究極のターゲティング゙―次世代ネット広告テクノロジー」宣伝会議 (2006年)
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