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カンヌライオンズ、クリオ賞と並ぶ世界の三大広告賞のひとつ「One Show」の
結果がこのたび発表された。
今年は、広告、デザイン、インタラクティブ、ブランデッドエンターテインメント、
知的財産(IP)&プロダクツの5部門で審査が行われ、
世界63カ国から集まった2万1297点の応募作品のうち、
1229点(広告:459点、デザイン:305点、インタラクティブ:372点、
ブランデッドエンタテインメント:69点、IP&プロダクツ:23点)がファイナリスト作品に選出された。
各部門のゴールド受賞作品の中から選ばれる最高賞の「Best of Show」には、
広告部門・インタラクティブ部門・ブランデッドエンターテインメント部門の3部門から、
ボルボトラックの「The Epic Split」(Fortsuman & Bodenfors/スウェーデン)、
デザイン部門から、ビュロー菊地の「KIKICHI NARUYOSHI:JAZZ」(博報堂/日本)、
Not Impossible Labsの「Project Daniel:3Dprinting prosthetic arms for children of war-torn Sudan」
(Not Impossible Labs/イタリア)が選ばれた。
「The Epic Split」関連記事はこちら
「The Epic Split」は、5月1日に発表された
ニューヨークフェスティバル2014でも最高賞を受賞した作品。
※詳細はこちら
「KIKUCHI NARUYOSHI:JAZZ」は、ジャズミュージシャン菊地成孔氏の
音楽を表現したレーザーカッター加工のポスター。
博報堂 小野勇介氏がアートディレクター/デザイナーを務めた同作は、
カンヌライオンズ2013でもデザイン部門で金賞を受賞している。
「KIKUCHI NARUYOSHI:JAZZ」
「Project Daniel:3Dprinting prosthetic arms for children of war-torn Sudan」は、
内戦により両手を失った南スーダンの少年 ダニエル・オマーくんのために
家庭用3Dプリンタで義手を制作したプロジェクト。
最新テクノロジーとクラウドソーシングの力で
さまざまな健康医療問題の解決を目指すNot Impossible Labsが中心となり、
インテルとPrecipartからの支援の下、
クラウドソーシングで集まった南アフリカのロボハンド開発者や
MITの神経科学者などによる制作チームを結成し、実現に至った。
地元のボランティアへの技術トレーニングも合わせて実施し、
プロジェクト終了後も、現地では1週間に1つのペースで義手が作られているという。
「Project Daniel:3Dprinting prosthetic arms for children of war-torn Sudan」
なお、環境をテーマにした広告の中から優れた作品を表彰する
グリーンペンシルには、WWFの「Deforested Field」(Grey Brasil)が選ばれた。
「Deforested Field」
4分ごとにサッカーフィールド一面分の森林が破壊されているという
ブラジルの森林破壊の現状を伝え、保護・保全への意識啓蒙を図ることを目的に制作された同企画は、
昨年5月、ブラジルのケーブルテレビネットワーク「BandSports」で放送された
サッカー中継の中で展開された。
試合開始後4分が経過したあたりから徐々にフィールドが緑色から茶色へと変わっていき、
さらにその4分後には、フィールド全面が茶色一色に染まる。
放送終了後、WWFのWebサイトへのトラフィックは73%増加したという。
審査員は、世界各国のエージェンシーで活躍するクリエイター総勢150人あまりが務めた。
日本からは、広告部門で電通ベトナムの岡村雅子氏、
デザイン部門でHuman_Natureの長嶋りかこ氏、
インタラクティブ部門でバスキュールの朴正義氏とライゾマティクスの真鍋大度氏、
IP&プロダクツ部門でPARTYの川村真司氏が参加した。
日本は、デザイン部門でBest in Show1本、ゴールド4本、シルバー9本、ブロンズ8本、
インタラクティブ部門でゴールド3本、シルバー1本、ブロンズ3本、
IP&プロダクツ部門でシルバー2本、ブロンズ1本の計33本のペンシルを獲得したほか、
57作品がメリット(ノミネート)という結果に。
デザイン部門でゴールド5本、シルバー2本、ブロンズ6本と計13本の
ペンシルを獲得した昨年から、大きく躍進した。
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