【前回のコラム】「動画広告で日本を変える。」はこちら
海外と日本のプレゼンテーションを見ていて、日本が非常に弱いな、と感じる部分がよくあります。それは「ユーモア」です。
日本は良い意味でも悪い意味でもまじめな民族なので「ユーモア」は不真面目と捉えてしまう人が多いのではないでしょうか。
しかし、笑いやチャーミングさは物事を伝えるときの伝達係数を高める上で、ものすごく重要なファクターです。
よく、プレゼンシートを見て「ちゃんと言うべきことが入っているか」をチェックする人は多いのですが「この『言うこと』は上手く伝わるのか」ということを考えている人は非常に少ないです。
「言う」ことと「伝える」ことはまったく別物なのです。
たとえば、企業がLTEを宣伝する時、「わが社はLTEを強化します」と言うCMを流したら何も面白くなくて興味を削ぐでしょう。しかし「ELTがLTEに改名します」というCMを行えば、気になる人がぐっと増えますし、ただ単にまじめに言うより伝達度が高いことは言わずもがなでしょう。
マスメディアが主軸の時代で、情報が少ない時代は「言う」ことでもある程度は受け入れてもらえました。それしか情報がなかったのでみんなそれを見るしかなかったからです。
しかし、ネットが生まれ、情報が多いどころか処理できないくらいあふれている現在では、「言う」だけでは普通に無視されてしまいます。「おもしろい」ことや「印象の強いこと」が真に強さを発揮します。昔より強制的に「ユーモア」が大切な時代に突入したのです。
それもあってか、今の日本は、昔の日本よりユーモアにあふれている気がします。