アドタイデイズレポート(アウトブレインジャパン、インテージ、インフォテリア、SBギフト)

【目次】

クロスメディア環境下のTV×Web広告最適化を考える

<登壇者>

  • インテージ MCA事業本部 データサイエンス部 徳 隼之介 氏
  • インテージ MCA事業本部 クロスメディア 情報開発部 藤原 啓志 氏

インテージ 徳 隼之介 氏

インテージが2013年に実施した調査によると、テレビ、PC、モバイル(スマートフォン)の3つのデバイスを保有している人は47.1%。一方、イギリスの調査会社Canalysは、2014年にはタブレットの出荷台数がパソコンを上回ると予測している。

無線LANも普及したことで、スマートフォンでの動画視聴やフェイスブック、ツイッターを用いて情報をシェアすることが、当たり前に行われるようになった。これに伴い、スマートフォンアプリを使ったプロモーションも増加。「続きはWebで……」と告知し、テレビCMの長尺版をインターネット配信するなど、テレビとWebの補完関係も強まってきている。

講演では、同社が実施した土日祝日における女性のデバイス利用実態の調査や、スポーツ観戦時の各デバイスの接触状況の調査結果を紹介。生活者が購買までに接触する情報は、今後ますます複雑化すると強調した。

一方で、「クロスデバイスの指標はまだ発展途上で、テレビとその他のデバイスを掛け合わせた時に何を指標にするか悩む人が多い。これを分析するには、その人がどういう情報に接触したのか追跡していく必要がある」と指摘。同社のモニターを用いたシングルソースパネルによる分析手法を紹介した。

シングルソースパネルとは、デモグラフィック属性のほか、意識や態度などの属性情報が明らかになっているモニターを対象に、メディア接触情報をログとして記録し、併せて日々の購買情報も収集しているもの。同一人物から恒常的に情報取得することで、時間軸を意識した分析が可能となる点が特徴だ。

さらに、アンケート結果とメディア接触のログを組み合わせれば、情報接触とその前後の意識の変化や行動までをクロスメディアで分析することも可能になる。

インテージ 藤原 啓志 氏

藤原氏は、シングルソースパネルの利用シーンについて、食品などの日用品業界や耐久消費財の業界での事例を紹介し、以下の3つの利用シーンに分類できると解説。

①メディア接触データによるプロファイリングによってターゲット層に親和性の高い媒体を探る。
②テレビCM、Web広告、サイトなどがターゲット層に効果的にリーチしているかどうかを分析。
③購買結果や態度変容のスコアの効果測定。

藤原氏は「クロスメディアが不可欠な時代、分析はデバイスやメディアごとでなく共通の指標で評価する必要がある。シングルソースデータは近い将来、広告最適化に寄与できると確信している」と強調した。

タブレットによるデジタルマーケティングの拡張~その魅力と実現のポイント

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